2014年10月30日木曜日

お布施の相場はインフレのみ!!デフレという言葉はありません。

お布施の相場は不明瞭な世界です。
明確な料金表があるわけでもなく、慣習によるものです。

モットモ、葬儀の場合は喪主の都合よりもお寺や僧侶の位によって決まるという、不思議な世界です。
結果として、喪主が満足すれば妥当な金額になりますし、不満足であれば、高額なお布施になってしまいます。

お布施には料金表がないですから、適正価格さえもわからない・・・
宗派によって内容も違いますし・・・そもそも葬儀をする機会は限られていますから慣れる事はないものです。

お布施に対して、領収書を発行するお寺は限定的ですから、比較しにくいものです。

そんな中、日本消費者協会が出している資料があります。
葬儀の際のお布施(主に読経・戒名料金)です。

昭和58年、平成7年、平成19年のお布施金額の比較です。
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昭和58年
30万円未満-------70%
30~50万円-------20%
50万円以上-------10%
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平成7年
30万円未満-------40%
30~50万円-------30%
50万円以上-------30%
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平成19年
30万円未満-------35%
30~50万円-------25%
50万円以上-------40%
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となっています。

30万円未満の比率は減少傾向、50万円以上の比率は増加傾向であることがわかります。

世の中の景気は、デフレ・バブル・インフレと変化しますけど、お布施の相場にはデフレがなく上昇傾向(インフレ)だけが続いています。

ここに見えるのは、日本人の平均指向かもしれません。
後は・・・見栄かも・・・・お布施の金額ってどこからか漏れてきて知れ渡るものですから・・・・


最近は、密葬家族葬が多くなっていますから、お布施も減少傾向になっているかもしれませんけど・・・・領収書がないだけに不透明感が続きます。

お寺の立場から言えば、お布施の減少はお寺の経営にも影響しますから、喜ばしくないのですけど・・・・。

2014年10月25日土曜日

戒名は必要???戒名にお金がかかるのはナゼ??

日本の宗教は・・・無宗教の人も多いですけど、葬儀を仏式で行うという事は仏教が主です。

仏教といえば、故人がいる家にあるのが仏壇!!仏壇にセットされてる(?)位牌に書かれているのが戒名です。
生前の名前を俗名と呼び、死後の名前を戒名と呼ぶのは、細かい理屈抜きにして生活習慣みたいなものです。

同じ人間でありながら、生前と死後では名前が変わるというのは、不思議な感覚があります。
キリスト教やイスラム教では名前は変わらないですし、同じ仏教国である東南アジアの国々でも戒名は聞かないものです。
(キリスト教などには洗礼名がありますけど)

仏式で葬儀を行う事は、仏教徒になるという事!!
仏教徒になるのであれば、俗名でなく仏教式の名前が必要になる・・・・・たまたま、仏教徒になる時期と葬儀の時期が重なっただけ??

名前をつけるのはいいけれど・・・高額の戒名料が請求される・・・・・そもそも、名前(戒名)をつけるのにお金が必要なのか???

一般の人でも、仏門の人であっても、明確な答えを出せる人はいないはず・・・・明確な答えを出せば戒名料を取れなくなってしまうリスクがありますからね。

戒名とは仏教徒の名前です。
お坊さんの名前は俗名ではなく「戒名」です。 仏門に入った時点から生前であっても戒名を名乗っています(俗名もあります)

同じ仏教であっても宗派によって「戒名」「法名」「法号」というような呼び方があります。
一般的に普及している呼び方が「戒名」というだけです。

戒名というと専門知識を持って作っているように思われますけど、一定のルールに基づいて付けられています。
逆に言えば、ルールさえわかれば、誰でも戒名を作れます。
サイドバーの無料「戒名ソフト」を利用すれば簡単!! 戒名も無料!!

戒名をつけてお金を取るというビジネスモデルは成り立たないものです。
(個人的には、生前に故人と面識のない人が勝手に名前をつけてお金を請求する、と言うのは説明がつかないと感じています)

現実として、戒名をつければ「お布施」が請求されます(戒名料とは呼びません。あくまでお布施ですから戒名でお金を取っているとは言いません)

戒名料としては、数万円から数百万円まで、ピンからキリまでありますから、一般の人には理解しにくいものです。

戒名と考えずに、子どもが生まれた時に名前をつけるとします。
色々な名前のつけ方がありますけど、親が名前をつけた場合はタダ!!
占い師や著名人に名前を依頼しても、数万円でしょう。

そう考えれば、戒名料についての疑問が生じるものです。

普通の人が仏門に入る為に修行して、お寺に勤めるときに貰う戒名は無料ですけど・・・・というか、自分で戒名を決めても良いんですけど・・・

不透明な部分が多い「戒名」の存在は、悪徳商法にもなりやすいですし、仏教自体のイメージダウンにもなってしまいそうです。

芸能人が使用する芸名は「改名」ですから、戒名とは別物です(混同しやすい部分です)

2014年10月20日月曜日

「お布施+お布施」改宗とお墓の引越し(2)

前回に続き、お墓の引越しの際に生じる費用(お布施)についての続編です。

信仰心などと言いつつも必要なことは費用負担ですから・・・・

お寺に支払うお金はすべて「お布施」と表現されます。
お墓の引越しの場合は「書類代金」「古いお寺への手切金」「新しいお寺への加入金」等をまとめて「お布施」になります。

新旧のお寺に「お布施」が必要になりますから、倍返し!!ならぬ「ダブルお布施!!」という感じですね。

古いお寺の檀家になった際に払った「お布施(加入金)」は1円も返ってきませんね。

お坊さん曰く「お布施は信仰心を表すもの=気持」と言います。
しかし、小額であれば受け取らないケースも多い・・・・・お布施は喪主(檀家)の気持ちじゃなくて「お布施=お寺の気持ち」なんですね(皮肉です)

お墓の引越しを行うということは、檀家を辞めるという事です。
お墓を辞める際にもお布施が必要ですけど、檀家を止める時にもお布施が必要になる事もあります。

何かがあれば「お布施」という形で、お金を要求されるケースが多いものです。逆に言えば、お金に関係ないような仏教の関係者がお金に対して執着心が強い!!! 

お布施の二重払いについて、法律的な解釈はどうなっているんでしょう???

一般の商取引において、解約の際に手数料が発生するケースは少ないものです。
携帯電話などの場合は「最低契約履行期間(2年程度)」がありますけど、契約約款に表示されていますから仕方ないですね。

解約時に手数料を請求するのはヤクザな商売か悪徳商法です(笑)

「法律=裁判」として考えて、お布施・葬儀に関する裁判事例を見ていきます。

裁判で判決が確定した件数は少ないですけど「お布施の二重取りは適法である」「二重取りは違法」という両方の判決が確定しています。
裁判所にとっても、明確な根拠がない様で、裁判官の心証次第というところですね。

お墓の引越し先が宗派の違う寺院墓地である場合、注意が必要な事があります。
古いお寺で、納骨、四十九日、一周忌などを行った場合でも、お寺・宗派が変われば、納骨から始めるケースがあります。
1人の故人に対して、初七日、四十九日などの法要を2回も行うのはおかしな理屈ですけど・・・・
しかし、それがお寺の慣習であるといわれれば受け入れざるを得ません。

お墓を引越しする事で、同じ法要を2回することを故人が望んでいるでしょうか?? 口に出して聞くことはできませんけど・・・・多分、無駄遣いを悲しんでいるのでは・・・・

高齢社会・核家族化によって「お墓の引越し」の需要は高まりそうですけど、ダブルお布施などのトラブルを増加しそうですね。

2014年10月15日水曜日

「お布施+お布施」改宗とお墓の引越し(1)

日本は無宗教の人が多いですから、改宗は聞かないことかもしれません。

外国では「キリスト教⇒⇒⇒イスラム教」に変わったり、同じキリスト教であっても「カトリック⇒⇒⇒プロテスタント」に変わる事があります。
改宗にはいろいろな理由がありますけど、大きな事故などがキッカケだったり、結婚によるケースも多くあります。

日本よりも宗教の影響が大きいですから、離婚の理由になったりもしますけど・・・・(本当かどうかもわかりませんけど)
キリスト教とイスラム教では、生活習慣が違いますから不都合が生じ、片方にストレスがかかりやすいものです(特に食生活の違いは大きいようです)

日本の宗教の大部分は仏教です。仏教と言っても浄土宗真言宗・日蓮宗をはじめとして色々な宗派があります。

日本で改宗するケースとして多いのが、お墓の引越しです。
お墓があるということは・・・・無宗教の人であっても、いずれかの宗派に関係しているということです。

都会暮らしの人であっても、両親のお墓が地方にある場合も多いものです。
片方の親が健在であればいいのですけど・・・お墓があれば維持管理にかかる費用も必要です。

お墓参りが大変だから近くのお寺や霊園に両親のお墓を移したい!! このように考える人も増えています。

お寺にも系列がありますから、同系列の寺院が近くにあればお墓の移動もやりやすいのですけど、現実的ではありません。

そもそも、お墓の引越しはどのように行うのか???
お墓の引越しの経験者は少ないですし・・・・

お墓の引越しに関係するのは「石材(墓石)業者」「お墓のあるお寺の住職」「新しいお墓の管理者」「役所」ですね。

住宅の引越しのように、引越し業者に一任できないのが、お墓の引越し!! 手続書類と共に色々な費用が発生します。

お墓の引越しのフローチャートとしては・・・
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1. 新しい墓地・霊園を購入する。
 ↓
 ↓
2. 新しいお墓の管理者(お寺なら住職・霊園なら管理者など)から「受入証明書」を取得。
2-1.現在のお墓の管理者(お寺なら住職・霊園なら管理者など)から「埋葬証明書」を取得。
2-2.「受入証明書」と「埋葬証明書」を添付して、管轄の市町村に「改葬申請書」を提出して、「改葬許可書」を取得。
 ↓
 ↓
3.「改葬許可書」を新しいお墓の管理者へ提出。
 ↓
 ↓
4.古いお寺にある遺骨を取り出して、新しいお墓に納骨。
 ↓
 ↓
5.古いお墓を更地にして、お寺に返還(これは、お寺がすることが多い)

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最近は、お墓の引越しサービスもあって、代行してくれる業者もありますけど、トラブルが多いようです。

☆ 古いお墓の管理者(お寺)から「埋葬証明書」を発行してもらう為には、書類代が必要です。
  書類代金としては数千円でしょうけど、この場合は「手切金」の意味がありますから、お布施として数十万円が必要です。
  墓地を更地にする費用も請求される場合がありますから、お寺によって金額差が大きいものです。

☆ 新しいお墓が寺院墓地なのか?公営・民営の霊園なのか?によっても、費用負担が違います。
  寺院墓地の場合、お墓代とは別に「戒名料」「納骨費用」などが「お布施」として必要になります。
  数万円から数十万円の費用が発生します。

  霊園の場合は、宗派を問わないケースが大半ですから納骨費用と読経代くらいです。
  民間霊園と言っても、お寺が経営している場合は、色々な付帯条件がつきます。


お墓の引越し件数は増加傾向にありますけど、金額の相場が公表されていないだけに金額が妥当であるかどうか?の判断が難しいものです。

公営・民営墓地を利用する際に、戒名ソフトなどを利用して、新しい戒名をつけるケースも多いものです。
戒名は、一度つけたら永久に維持するものではなく、何度でも変えることができます。

お寺のお坊さんが、時代の変化と共に戒名を変えているケースもありますから・・・。(そもそも、戒名に対して料金を取ること自体がおかしいのですが・・・)

寺院墓地を利用する際に、宗派が変わると戒名を変更する必要があります。
同じ仏教でありながら、故人の名前を変更する必然性を説明できる人はいないはずですけど・・・・モチロン、理由はこじつける事もできますから・・・

2014年10月10日金曜日

お寺の求人!!お寺への就職活動・婚活は・・・・

お寺に就職するにはどうしたらいいのか??
モットモ、お寺を就職先の選択肢に入れる人自体が稀ですけどね。

ハローワークや求人誌を見ても、お寺に関する木友人は稀!!というよりも皆無!!
お坊さんの求人は無いですけど、巫女さんの求人はあります。

年末年始に活躍しているお寺や神社の巫女さんは、アルバイトです。
時給も高いし・・・・

そもそも、お坊さんになるためには1年余りの修行が必要です。
修行終えてお坊さんの求人を探すわけですから、簡単には応募できないのが現実です。
更に、ややこしいのが宗派によって着友人が分かれている事です。

お坊さんの求人情報は、お寺同士のネットワークによる紹介がほとんどです。有力な檀家の関係者による紹介もありますね。
という事は・・・お寺関係の仕事をしたくても、コネがなければ難しい・・・・

仏教関係の大学に行く方法もありますけど、大學終了までには時間もお金もかかります。
大學ですから宗教関係者ではなくても入学できます。

お寺の定員は決まっていますから、希望するお寺に就職できるとは限りません。
お寺業界は人材不足!!ではありますけど、人気のあるお寺には人が集まるけど、不人気のお寺は人材難です。
 一般企業への就職活動と同じです。

お寺は世襲制が多いですけど、住職の子どもがお寺を継がないケースも多くあります。
特に、女子であれば尼僧を目指さない・・・・結婚にも制約がありますし、育児中の尼僧って聞かないものですね。

晩婚化もお寺にとって大きな問題です。未婚率も上がっていますから後継者不足が起きるのは当然の道理ですね。

西本願寺の結婚支援サイト「NET縁」があるのもわかります。
一般の結婚相談所には登録しにくいですし・・・・

お寺というと、若い人よりも中高年の人と接する機会が多いですから、結婚を考える年代の人との出会いは少ないものです。

お寺関係者以外の人が、お坊さんとの出会いを求める場合でも、どのような方法があるかは知られていません。

西本願寺の結婚支援サイト「NET縁」にたどり着く人もいるでしょうけど、サイトの存在自体が知られていないですからね。

実際にお坊さんの結婚相手の紹介者として多いのは檀家です。
婚活パーティなどに参加する方法もありますけど、坊主頭であるだけに周りから浮いてしまいます。

社会人で短髪というと、坊主かヤクザくらいですし・・・スポーツ選手もいますけど・・・

お坊さんの結婚相手として多いのは、巫女さんのアルバイトで知り合うケースです。
お寺の仕事は会社の仕事とは違いますし、新鮮味があります。

お寺・神社で巫女さんのアルバイトを募集しています。
巫女さんの衣装を着る機会は限られていますから、人気も高くアルバイトの競争率も高いものです。
巫女さんになるためには、容姿端麗とはいいませんけど・・・・・

実は、お寺関係者は色々な人間関係を持っていますから、就職活動の情報源にもなります。

お寺の跡継ぎが女子であった場合、婿募集ですね。
お嫁さん募集!!よりも、お婿さん募集!!のほうが簡単みたいです。
ただし、お寺の資産状況にもよります。

お寺の経営は資産によって予想ができますし、会社みたいに成長するケースは少ないですから、最初が肝心ですね。

2014年10月5日日曜日

お寺と掛けてコンビニと解く・・・・・ココロは「年中無休・24時間営業」が共通点

「年中無休・24時間営業」というと、コンビニ・ファミレスなどがあります。
自営業の人も年中無休と言えます。

それと同じように、お寺も「年中無休・24時間営業」です。
お寺で「本日定休日」というような看板はありません(笑)

表向きは「年中無休」になっていますけど、「友引(6日に1回)」には葬儀を行いませんから、定休日みたいなものですけど・・・・
結婚式場にとっての「仏滅」みたいなものですね。

「友引」に葬儀を行っても、火葬場が休みですから・・・・
都市部では、友引でも営業しているようですけど・・・・
仏教であれば「友引」の葬儀は控えますけど、神教やキリスト教などには「友引」は関係ないですから・・・・・

神教やキリスト教などでは、遺体は土葬する事が当然のように思われていますけど、日本では火葬が一般的です(土葬は例外扱いです)
仏滅の結婚式費用が安くなるように、友引の葬儀が割引になる事も・・・・

お寺関係者の結婚式などは「友引」の日に行う事が多いものです。お寺関係者が集まりやすいですから・・・・
 
土曜・日曜・祝日などは、お寺への参拝者も多いですし法事なども多いものです。
葬儀の依頼などは突然連絡がありますから、予定が立ちにくいですし重なるケースも多いものです。

葬儀が重なったからといって、他のお寺に頼む事ができないものです。
後々の法事などを考えれば、スケジュール・調整能力をフル回転させなければならないですね。

お布施などで多額の収入がある楽な仕事のように思われがちですけど、時間に縛られていますから時給換算すれば、案外、安いものです(苦笑)

そもそも、お坊さんの給料っていくらぐらいあるの???
一般的には、お坊さんに給料があると思っていない人が多いものです。

サラリーマンと同様にお坊さんの給料も月給制です。
お布施・お賽銭・付け届けなどの収入は、一旦、お寺の口座に入金されてから、個人の口座に入金されます。

お坊さんも給料をもらっているという事で、お寺は税金を払っていませんけど、お坊さんは税金を払っています。
給料ですから、所得税・住民税・年金・健康保険などは、サラリーマンと同様なんです。

お坊さんには定年はないんですけど、途中で退職すれば退職金もありますし、失業保険ももらえます。
お寺において住職という役職は、経営者ですから残業手当などはありませんけど、大きなお寺であれば多くの僧侶が勤務していますから、残業手当もあれば有給休暇もあります。

小さなお寺の場合は、自営業者!!大きなお寺であればサラリーマンみたいなものなんです。

2014年9月30日火曜日

修行僧!!いきなり、お坊さんにはなれません。

会社に入社してもすぐに仕事ができるわけではありませんね。
会社ごとに新人研修などを行う事が多いようですけど、中小企業の場合、見よう見まねで仕事を覚えていくケースも多いようです。

お寺の僧侶になるためには何が必要??

 僧侶というと国家資格で決まっているわけではありませんし・・・・
各宗派によって認定されるという民間資格保有者です。宗派を変えると・・・現実には稀なケースですけど・・・・1からスタートが原則です。

そうはいっても、僧侶も人材不足ですから経験者として、優遇してくれますけど。

そもそも、僧侶になる為に必要な事は・・・・仏教系大学卒業?? 僧侶養成機関終了??
お寺の跡継ぎでなくても、僧侶になる事はできます。
しかし、大部分はお寺関係者ですね。信仰の厚い檀家の関係者もいます。

ただ、明確な志を持って僧侶を目指す人は少ないのも現実です。
お寺の跡継ぎや関係者でない場合、大きなお寺で大勢の僧侶の組織の一員として働く事はできても、自分のお寺を持てる住職になる事は難しいものです。

僧侶としての能力も必要ですけど、人間関係のほうが優先してしまいます。

最初から僧侶を目指す人もいますけど、転職などによって僧侶を目指す場合、お寺や檀家とのコネも大切です。
閉鎖された社会ですから、外部からは内情がわかりにくいものです。

一般的なケースを考えます。

お寺には宗派がありますから、総本山と言われる施設で修行が始まります。
頭を剃られ坊主頭で自由のない生活の始まりです。

基本的には1年中無休!!というのが建前ですけど、休みはあります(友引などは休みが多いです)
ただし、お寺にとってお正月やお盆はかきいれ時ですから、ずらして夏休み・正月休みをとるようになっています。

僧侶になる修行の内容は公開されていないですけど、どの宗派でも似たようなものだと思います。
考えてみれば、宗派に違いはあっても仏教ですから根本部分は同じでしょうから・・・・・

ある意味、学校の義務教育みたいなもので、共通部分があって学校ごとに特徴をアピールするようなものです。

僧侶の修行のタイムスケジュールは・・・・
朝は暗いうちから起きて、境内・本堂などの施設の掃除!!夏は鳥の鳴き声が聞こえても冬は鳥よりも早く起きますね(笑)
6時くらいから勤行!!冷暖房が効いていないですから辛いものです。

朝食は7時くらいから・・・・。
外界から隔離された世界で生活していると、食事が唯一の楽しみになります。

朝食は・・・ご飯・みそ汁・おかず1~2品程度です。いわゆる精進料理の簡易版ですね(笑)
表向きにはいえないですけど、たまには洋食メニューがあるケースも・・・・修行に入る前には一般時と同じ食生活をしていましたから、精進料理みたいな料理が続くとストレスがたまってしまいます(そのための修行でもありますが)

お坊さんの修行の内容は・・・・読経くらいしかイメージがないですけど・・・・

午前・午後に渡って講義があります。読経はモチロン!僧侶としての作法、習字(文字はキレイな方がいいですから)、華道、茶道などの講義もあります。
日本文化の一つであるお寺ですから・・・・

そもそも、昔のお坊さんといえば、絵画などの芸術をたしなむ人も多かったものです(テレビ東京の「なんでも鑑定団」にも仏教関係者の作品が登場していますね)
今のお坊さんのイメージとは違って、地域の人々に尊敬されたものです(今もそうですけど???)

修行の話に戻って・・・・
お坊さんの修行中は、お寺に住み込み!!宿坊(寮)があります。
寮と言っても会社の独身寮と違い、机と布団だけ。テレビも携帯もパソコンもない生活・・・食堂だけにテレビと公衆電話があります。

と言っても、最近は改善されて良くなっているようですけど・・・・宗派によって考え方に差がありますから、基準はありませんね。

修行を終えて振り返れば「何もない生活」を受け入れる事は、外からの情報に左右されない邪念を抱かない生活ですね。
大量の情報が氾濫している現代来活において、自分自身と向き合える時間は持ちにくいものです。

人生に迷った時に、一切の情報を絶って自分自身を再確認できるのが僧侶の修行ともいえます。


2014年9月25日木曜日

お布施の使い方は難しい・・・・お坊さんの悩みの種

お寺の生活は、お布施や皆様の寄付によって成り立っています。
寺院墓地の管理料やお賽銭などの収入もありますが、大規模な墓地であれば維持管理を委託する事もありますから収支で利益にはなりません。

檀家をはじめ一般の人々がお寺・僧侶の行動を見ているものです。
そう、生活態度・生活レベルをチェックしているものです。

お坊さんのプライベートな部分に触れる機会は少ないですけど、ブランド品を身に付けたり高級レストラン・料亭への出入りはしにくいものです。

そんな中、マイカー選びには気を使います。
葬儀法事の時にはお寺に来るケースよりも檀家の自宅に出向く事が多いですから、マイカーは必需品!!
高級車過ぎてもいけないですし、ボロボロでも困ります。
カッコいいスポーツカータイプなどは欲しくても買えない・・・・目指すは中庸!!!!

当たり障りのない地味な印象を与える事が大切ですね。

最近、お寺ではやっている車種がプリウスに代表されるハイブリッドカーです。
と言っても「プリウス」と「プリウスα」と「フィットワゴンタイプ」くらいしかないですけど・・・・・。
ハイブリッドカーは高級車のイメージがありましたけど、プリウスのヒットからお坊さんの間にもヒットしました。

お坊さんの場合、洋服にも気を使います。
お寺の掃除の際には作務衣+下駄or草履ですけど、動きやすさを考えるとジャージ+スニーカーかも・・・・しかし、檀家や他の人から見られる事を考えると・・・・

冬の寒い時期には、防寒着とスニーカーですけどね(寒いから朝早くから人が来ませんから大丈夫!!)

僧侶の制服といえば・・・・袈裟(けさ)です。
 袈裟を売っている店は少ないですし、高額です。
通販サイトを利用する事が多いものです。
既成のサイズもありますけど、ほとんどの場合はオーダー品になります。

いつも身に付けるものだけにフィット感も大切です。
袈裟にも数種類の色があります。自分の好きな色を選べるのではなく、位によって色が決まっています。
袈裟の色を見れば、僧侶の位がわかるようになっています。
と言っても一般の人には関係ない世界です。

お坊さんは常時、袈裟を身に付けているように思われがちですけど・・・・実際は、読経や法要などの時以外は作務衣や私服姿です。
袈裟が制服とはいいつつも、高額な着衣ですから必要以外の時には身に付けません。

私用で外出する際にも人目に触れますから、高級すぎず、安すぎずのファッションです。
モットモ価値判断は人によって違いますから、気を使う部分です。

お坊さんといえども給料を貰っているわけですから、私用の際は自由!!と、言いたい所ですけど「給料の元はお布施」という事ですから気を使わざるを得ないのです。

お坊さんだって遊びたい!!
スポーツジムなんかだったら健康的ですけど・・・・
パチンコ・競輪・競馬などのギャンブル好きのお寺関係者は多いものです。
ギャンブルと言っても、国が認めていますから違法ではないですけど・・・・

日頃から人目を気にする生活ですから、ストレスもたまります。
まして、突然の葬儀などもありますから、心身共に疲れますから、パーッとリフレッシュしたいものです(笑)

パチンコ屋さんで檀家の人にであったり、競馬場で出会ったりすれば挨拶もしなければならないですし・・・・・檀家の人から見れば「お布施でパチンコしている!お布施で馬券を買っている!」という事になります。
プライベートの時間ですから何をしようと自由ですけど、仏に仕える身ですから懺悔の気持ちも湧いてきます。

昔のお寺というと、米・野菜・果物などがお布施になっていましたから、お金がなくても生活できたものです。
現代では、僧侶といえどもお金がなければ生活していけない・・・・金は労働の対価といいますけど、お寺の場合はお布施ですから、監視の目を感じてしまいます。

2014年9月20日土曜日

お寺に無いもの??一休さんのトンチじゃないけれど・・・

お寺にあるものといえば門・本堂・墓地や庭などがあげられます。
鳥居は神社ですから、お寺にはありませんね。
ただ、新興宗教の場合は鳥居みたいなものが存在しているケースもあります。

お寺にないものといえば・・・お寺で働く人の定年です。
住職やお坊さん、住職の奥さんなどには、定年がありませんから最後まで働く事ができます。

とは言いつつも、大きなお寺で働くお坊さんには定年らしきものがあります。
お寺も経営しているわけですから、人件費(給与・保険料など)の負担があります。
誰も辞めずに働いてくれる事は恵まれていますけど、高齢になると仕事の範囲も狭まってきますから、世代交代は必要ですね。

住職(責任者)を除けば、一定の年齢で退職します。退職後の生活は・・・・アルバイトで読経をしたり戒名を考えたりしながらの年金生活です。
年金と言っても国民年金ではなく、厚生年金です。
給与をもらうという事は、サラリーマンと一緒なんです。
ボーナスも出ますし・・・・(会社員みたいにボーナスとは呼びませんけど・・・一時金ですね)

会社員の場合、会社との間に雇用契約があり、賃金・労働時間・厚生制度などについて色々なルールがあります。
最近は「労働人口不足」が取り上げられて、定年延長も話題になっています。
一見、良さそうに見えますけど・・・・
会社の本音としては「年寄りが残っていると若い人を採用できない」という事もあります。

さらには、会社によって違いがあり、誰でも定年延長の措置を受ける事ができないのが現実です。
本社・本部などで働く人は、定年延長制度の恩恵があるけど、地方の出先で働く人には肩たたきが待っている・・・・

お寺の雇用は・・・本当の意味での終身雇用!!! 健康で働ける間は働き続ける事ができます。
お寺の住職の仕事は世襲制が大半ですから、子どもに任せて隠居生活も可能でしょうけど・・・・だけど、お坊さんが仕事をしていない姿を檀家の人に見られるとイメージも良くないですね。

大切な仕事のひとつが、葬儀・法要の際の読経です。
同じ能力の僧侶であれば、若いよりも年寄りのほうが喜ばれるという現実があります。
高齢で亡くなった人の親族には高齢者が多いですから・・・

お寺にないものといえば定年制!!さらには、転勤とか職種の変更もありません。
多くのお寺が系列化されている場合、忙しい時にはお手伝いのお坊さんを呼んだり、手伝いにいく事もあります。と言っても、出かけるケースは少ないですね。

サラリーマンの転勤・転職によってスキルアップを目指す!!というような事はできないですね。
モットモ、そんな人も少ないですけど・・・・

少子化や核家族化によってお寺の檀家も減少傾向です。
檀家が減るという事は・・・・お葬式が減る事ですし、お布施などの収入も減ってしまいます。

会社の商品販売拡大の為に、営業するというように、檀家を増やすために営業する事はありません。
無宗教の人が亡くなった際に、お葬式を頼まれた時が檀家獲得のチャンス!!

いくらスキルの高い医者でも、病気になる人がいなければ商売にならないのと同じですね。
医者もお坊さんも「人の不幸」を待っている商売です。

東京をはじめとした都市部では、墓地不足が深刻になっています。
高齢者が増えて亡くなる人が増えても、墓地の数は増えない。
というよりも、どこにでも墓地を作って言い訳ではないですから、限界があります。

知られていないお寺の収入源が、墓地の再分譲です。
檀家が減るという事は、墓地も減るという事です。
管理費が払われなくなった墓地を、更地にして再分譲します。

墓石は石材業者によってリサイクルされたり、敷石になったりと様々な用途があります。
遺骨は、土に還します。(遺骨と言っても月日が経過すると粉状になっていますし、湿気があれば白い塊になっている事も・・・)

都市部では墓地不足でも、地方では人口減少でお墓のニーズも減っていますから、再分譲でも売れるかどうかはわからないですけど・・・・

2014年9月15日月曜日

お寺の住職は家賃要らず!!年中無休の生活。

お寺の住職の最大のメリットは、家賃が要らないこと!! 当たり前の事のように思えますけど、お寺に通ってくるお坊さんの場合、社宅扱いになっていていくらかの家賃が必要な場合もあります。

お寺の境内にある住居は、住宅ではなくお寺の施設の一部です。
お寺に住んでいるような扱いです。
住宅というよりも、お寺を年中無休で管理する為の宿直室みたいなものです。

年中無休と言っても、葬儀や法事、清掃などの用事がないときは休みです。
お寺の仕事には、労働基準法が適用されない自営業みたいなものです。

大きなお寺で、複数のお坊さんがいるお寺の場合は、サラリーマンと同じように定期的に休みもありますし、有給みたいなものもあります。
朝早くに起きて、境内を掃除して鐘があれば金をつくのも仕事ですし、年末年始を始めとしてお寺の行事で残業があれば、残業手当もあるんです。

ほとんどのお寺は住職1人の場合が多いですから、自営業みたいなものです。
ついでに言えば、定年もないんです。
高齢になって介護が必要になる場合は、お寺から出て行かざるを得ないですね。

お坊さんの仕事というと、葬儀の読経をイメージしますし、法事などの際にも読経があります。
実際には、読経している時間は、お坊さんの仕事中では、ほんの一部!!

お寺には檀家の人が来たりしますから、整理整頓掃除が日課ですし、墓地があればメンテナンスもあります(お寺の受け持ち範囲は通路などの共通部分だけです。個別のお墓は所有者負担です)

地域にあるお寺の場合、葬式や法事があれば出かけることになりますから、奥さんがお寺の管理をしなければなりません。
お寺の住職の奥さんはお寺で共働きですね。

専業主婦にはなれないものです。ただ、家賃の要らない生活をしていますし、お供え物などもありますから、食費などは助かります。
子どもの教育費が悩みの種ですけど・・・・・

住居部分が老朽化したから建替えたい!! こんな風に思っても、簡単に建替える事もできませんし現金が必要になります。
個人の所有物ではありませんから、住宅ローンを利用できません。

住居部分もお寺の施設の一部ですし、個人に所有権がありませんから、住職が亡くなったり跡継ぎがいなくなれば、お寺から出て行かなければなりません。
そういう部分は、社宅や借家と同じ扱いですね。

お寺の住居は境内に建っていますから、庭(?)も広いですし、樹木もあり風通しも良いですから、健康的な生活が送れる環境です。
ただ、葬儀などには予定が立てにくいですから、時間は不規則になってしまいます。

お寺の朝は早い!!夏はいいけど、冬も同じ時間に行動が始まります。
早起きするためには早く寝る!!電気代が少なくて済む!!地球に優しいエコライフです。

実際は、葬儀の予約は真夜中にも電話がありますから、睡眠不足になる事もありますし、急な予定変更もありますから神経が休まりませんね。

2014年9月10日水曜日

お墓もリサイクル?永代供養でも再分譲されてしまいます。

生まれる人と亡くなる人。
人生において、100%確実な事は寿命には限りがあることです。
永遠の命は存在しないものですから、誰でもいつかは終わりがくるという現実があります。

亡くなったときに必要になるのがお墓!! 最近はお墓を建てなかったり、納骨堂を利用したり、樹木葬などの自然葬を選ぶ人も多くなっています。
お墓も仏壇も必需品とは言えなくなるのかもしれませんけど・・・・

お墓にこだわるのは日本の文化の一つともいえます。
少子高齢化によって、子どもがいない夫婦の場合、家単位でお墓を用意するというよりも、共同墓を利用して、お墓がないケースも増えています。

現在は、毎年、100万人が亡くなる時代です。
高度成長期に増加した人口ですから、なくなるのも同じ時期に集中します。
と言う事は・・・・お墓が足りなくなってしまう??

先祖代々のお墓があれば問題ないですけど、核家族化の進行によってお墓も世帯毎に必要になります。
地方出身で都市部に住んでいる人の中には、地方にはお墓がある人もいますけど、お墓参りなどの維持管理も難しくなっています。

最近、高騰しているのが墓地の価格です。
寺院墓地・公営墓地・民営墓地などがあります。

寺院墓地はお寺の敷地には限界がありますから、分譲されるケースは少ないものです。

都道府県・市区町村等による公営墓地の分譲は、人気が高いですけど分譲数が少なく抽選になるケースが大半です。
また、申し込む際にも色々な条件がありますから、誰でも申し込みができないものです。

民営の墓地は分譲数も多いですし、申し込み条件も緩いのですけど、価格が高いのがネックですね。
民営の墓地でも条件の良い区画の場合は、抽選になるケースもあります。

しかし、今後とも亡くなる人は増え続けますから、墓地不足も続いていきます。

さて「墓地分譲」というと、土地の分譲というイメージを持つ人が多いものです。
墓地分譲の場合は、土地を買う訳ではなく「墓地として利用する権利」を買っています。
したがって、墓地の区画に所有権はありません。

墓地の分譲価格==墓地の永代使用料金額です。

寺院墓地・公営墓地・民営墓地によって、色々な決まりごとがあります。

先祖代々のお墓には、多くのご先祖様の「お骨」が安置されています。
骨壷を使用するケースが多いのですけど、地域によっては壷の底を無くして骨が土に帰るようになっている場合もあります(お墓の引越しの場合は業者に相談が必要です)

お墓の納骨スペースには限界がありますから、古い順に骨壷から取り出して土に帰します(その頃は骨というよりも粉になっていますね)
長く続いているお墓の場合でも、納骨されたすべてが収納されているわけではありません。

核家族や未婚の人が増えることで生じる問題が、お墓の維持管理をしていく後継者がいなくなる事です。
寺院墓地でも霊園墓地でも、維持管理費が必要です。

後継者がいなくなって維持管理費が支払われなくなったら・・・・個別の墓地の遺骨を取り出して「共同墓」としてまとめます。
色々な考え方がありますけど、自然葬の形式にして土に還すケースもあります。
(骨の形はなく白い粉状になっていたり、水分があれば固形化しています)

個別の土地にある墓石は撤去されて、更地にして再分譲されます。
分譲住宅などの場合は所有権がありますけど、お墓の場合は「使用権」はあっても「所有権」がないですから再分譲が可能になっています。
お墓は時間が経てはリサイクルされるものなんです。
墓地分譲の契約約款に記載されていますから確認しておきたいものです。

墓地不足の問題はメディアでも取り上げられるようになっています。
現状を見ると・・・・東京などの都市圏では墓地不足が深刻ですけど、地方では分譲している霊園が数多くあります。

日本全体で見れば、墓地不足は生じていない!!  この問題って介護の施設・人材不足とも似ていますね。

数年すれば、地方出身者で都市部に居住する人は「介護難民」から「お墓難民」になるかもしれません。

特に子供んなどの後継者がいない場合、無理してお墓を購入するよりも納骨堂・共同墓を検討したほうがいいかもしれません。
お墓を購入しても、いずれは共同墓に移るんですから・・・・・

さらに割り切れば、樹木葬などのように、自然の中に埋葬するという選択肢もあります。





2014年9月5日金曜日

リピーターが大切!!お寺もディズニーランドもUSJも同じです。


リピーターが多いといえばディズニーランドUSJ(ユニバーサルスタジオジャパン)ですね。
広大な施設ですし、色々なアトラクションが充実していますし、スタッフも訓練されていて、顧客満足度が高いものです。
満足度が高ければ、リピート率も高くなります。

新規の顧客を開拓するよりもリピーターを増やすほうが経営も安定しますし、新規の投資額も減らせます。
限られた人口の中で、新規の来場者を増やすには限界があるものです。

リピーターといえば、ディズニーランドUSJだけではなく、すべてのビジネスにおいて共通です。

俗世間のビジネスモデルから乖離しているお寺においても、リピーターは大切!!お寺のリピーターと言うと檀家ですね。

ディズニーランドは飽きたからUSJに行こう!!という人はいても、このお寺は飽きたから他のお寺の檀家になろう!!という人はいませんね。
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具体的な事例を挙げてみます。

檀家の田中(仮名)さんのケースです。

田中さんのお祖父ちゃんが亡くなったのが10年前。
田中さんのお祖母ちゃんが亡くなったのが3年前。
男性と女性の平均年齢の差を考えると、7年くらいの間隔がありますね。
檀家ですから、同じお寺に葬儀を依頼しますし、法事も行います。

そして・・・約20年後には、お父さんの葬儀があります。
約27年後には、お母さんの葬儀があります。

定期的に葬儀と法事が続いていくものです。
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葬儀と法事があれば、同時に発生するのが「お布施」ですね。

お布施は景気によって左右されることは少ないですから、一定金額を見込めますし計画を立てやすいものです。

檀家というお寺のリピーターは、お布施リピートされるという事ですね。

最近は、核家族化によってお墓を引越しする為に檀家を辞める人がいますから、安定性が下がりつつあります。
檀家を増やす事は難しいですから核家族化の進行は、お寺の存続問題にもかかわっています。
地方のお寺の檀家が減少するのに反比例して、都市部のお寺の檀家が増加しているかというと、無宗教の人が増えていますから、檀家は増えていませんね。

 お墓の引越し先としては、公営・民営の霊園が人気ですからお寺から離れていってしまいます。

お寺を変更する事で、新たに戒名料納骨費用が請求される事が寺院墓地を選択しない要因になっています。
お墓の引越しの際には、引越し元のお寺にお布施を払って、引越し先のお寺にもお布施が必要になるという、二重払いの原則みたいなものがあります(法的に根拠はありません)

お墓に関するお布施の金額は、数十万円になりますからお寺は選択肢からもれやすいものです。

単純に言えば、お墓があればリピートが続く!!

日本のお墓には遺骨が納骨されていますから、故人と出会える場所になっています。
キリスト教などの場合は、遺体は埋葬(土葬)されますけど、日本では火葬が原則です。

お寺にとって墓地を持つ事=檀家の維持=リピーターの維持なんです。

日本は少子化社会!!
以前のように人口が増えている状態であれば、本家が檀家になっているお寺で分家も檀家になるというシステムがありました。
少子化社会においては、跡継ぎである子どもの数が減りますから、檀家の数も自然減になります。

高齢社会になっている現在、居住地から離れた寺院墓地ではお墓参りが大変ですから、檀家をやめ納骨堂を利用する人も増えています。
納骨堂のほうが立地もいいですし、墓石などがないですから費用も安いのがメリットです。

ただし、建物内の施設ですから維持管理料は高めです(お寺と違いお布施は安めですし領収書も発行されていて明朗会計です)
寺院墓地・公営&民営霊園よりも、納骨堂のほうが将来性のあるビジネスモデルといえそうです。

2014年8月30日土曜日

「ぼったくり」でもまともな商売です。お寺の商売の不思議!!

お寺といえども収入を得る事が必要です。
お坊さんに給料を払わないといけないし、維持管理費用も必要です。
俗世間から離れた存在のお寺であっても、ビジネス感覚が必要ですね。

そんな中、世間の常識の範囲から離れても成り立つのがお寺のビジネスモデル!!
一般的に「ぼったくり」と言うと、物の価値に対して常識外の価格で販売して、常識外の利益を得る事です。

繁華街の場末にある怪しげなバーなどでは、怖いお兄さんたちが登場したりします。
ウイスキー水割り1杯だけでも数万円を請求されたり・・・・

お寺の商売も「ぼったくり」ビジネスモデルがイッパイ!!
色々とありますけど・・・・

お寺にあるのが献灯台です。
献灯台のそばにはロウソクの自動販売機があったり、売店で売っていたりします。
ロウソク1本が100円程度が多いですね。いわゆるワンコインです。
消費税はかからない・・・・というよりもワンコインでなければお釣りが必要ですから売るのが面倒くさいというのが本音ですね。

100円でロウソクを買って、献灯台に火を灯す行為は檀家でなくても、お寺に行けば誰でもできます。
線香も同様ですね。
モチロン、お寺で買わずに家から持っていく事も可能です。持ち込み禁止ではありませんから・・・・

お寺で1本100円で売っているロウソクですけど原価(仕入れ値)はいくらでしょう???
ロウソクは仏具店やホームセンターでも売っていますし、季節によってはお寺の近くのコンビニでも売っています。

お寺でロウソクを購入する場合、1本ずつ購入するのではなく、箱単位で購入するケースが多かったり、本尊へのお供え物だったりします。
ロウソクの「お徳用サイズ」の場合、1箱100本入りが多いようです。
1本あたりの単価に直せば、5円程度になります。

ロウソクにも色々な種類があって、本尊に備えるものは高級品ですけど、献灯台用のロウソクは使い捨てのようなものです。
1本5円のロウソクを仕入れて、100円で販売するという事は、ロウソク1本あたりの荒利は95円!! 何と利益率95%・・・・

モチロン自動販売機の設置・維持費用や売店の売り子さんの人件費もかかりますけど、低く見積もっても荒利は50%以上かな・・・・

こんな状態ですから消費税が上がっても、お寺のローソクの値段は上がりません。
ワンコイン100円!!というのが大切なのですから・・・・

ただ、有名寺院では値上げが進行しているようですけど。

1本のロウソクを販売して95円の利益を得た場合、課税対象になります。
仏具店やホームセンター・コンビニなどでロウソクを購入した場合、消費税がかかっています。

しかし、お寺で献灯すると言う行為は、宗教的行為!!という解釈があり課税対象外になります。
同じような事が、お札やお守りにも適用されます。(なぜか消費税分を値上げしているケースも見られますけど・・・・)

お寺でしかできない行為は、課税対象外なんです。

感謝やお願い(祈願)という金銭的に評価できない行為に関しては、宗教的行為として課税対象外になります。
税務署としても、領収書のない販売行為については課税しにくいものですね。
お寺であれば宗教的行為として「ぼったくり販売」も許されているんです。

世間では消費税や色々な税金が値上げになっていますけど、仏教の世界では無縁ですね。

2014年8月25日月曜日

お寺の特権・優遇制度は、身近にある外国みたいなもの

お寺の存在は身近であっても、お寺の内情を知っている人は少ないものです。
最近は、宗教法人に関係した事件が報道される事も多くなって、お寺の内情がもれてきます。

お寺は宗教法人!!
個人ではなく会社みたいな扱いを受けています。

お寺の特典といえば・・・・普通の会社であれば支払い義務がある税金はすべて免除!!

宗教法人であれば支払い義務のない税金の種類は・・・・何と10種類以上あります。

□不動産取得税
□事業税
□印紙税
□市町村民税
□都道府県民税
□固定資産税
□都市計画税
□登録免許税
□所得税
□法人税

他にも消費税も免除されます。
という事は、お寺の大切な収入源であるお布施にも税金はかかりません(モットモ、領収書がないお金ですから課税できないものですけど)


お寺と一口に言っても、宗教活動以外に幼稚園経営や宿坊を経営したり、精進料理の店を経営したりしています。
最近は、介護付老人ホームの経営を行っているお寺も増えています(お寺は土地を持っていますから投資コストが少なくてすむものです)

宗教以外の事業については課税されますけど、普通の会社よりも税率が低く設定されていて利益が出やすくなっています。

宗教がらみで言えば、ペットの葬儀が増えています。
ペットは物として扱いますから、お寺が直接タッチするケースは少ないですね。

ペットも家族の一員として、読経を行う事もありますし、戒名をつける事もあります。
ペットといえども、お布施の対象ですからお寺にもメリットがあります。

以前は、人間のお墓にペットを納骨するという習慣はありませんでした。
ペットで多い犬・猫類は「畜生」という事で、一緒に納骨する事は忌み嫌われていたものです。
最近は、一緒に納骨を希望する人が増えています。

お寺としても「人間」と「畜生」を一緒にする事は勧めたくないですけど、社会情勢の変化に対応する必要にも迫られています。

お寺によってはペット専用の霊園を経営しているケースもあります。
人間のお墓は「墓地」という事で、色々な法律が適用されますけど、ペット霊園は「倉庫」として扱われますから、税制面での優遇はありません。

人間の葬儀は無税でも、ペットの葬儀は税負担があります。
確か・・・仏様は生き物の命は同じと言われていましたけど・・・・
輪廻転生」という言葉があります。
人間の前世は人間とは限らない!!  しかし、前世の記憶を持っている人は皆無ですからなんとも言えませんけど・・・


税金などを考えると、お寺の存在は国内であっても免税店みたいなものですから、外国みたいなものです(笑)
お寺のお坊さんが地域の人に慕われ、尊敬を集める人格者であれば、みんな納得するでしょうけど・・・・

他の人よりも良いものを食べ、酒を飲み、高級車に乗っていたら、ひがむ人も増えるものですね。

税制面で優遇されるから宗教法人(お寺)を作りたい!!という人が出てきてもおかしくありません。
そういう人が宗教法人がらみの事件にかかわっているというのも現実です。

しかし、宗教法人を作るのは大変です。
宗教施設(お寺など)を作って、宗教活動をはじめて実績を証明する必要があります。

その他にも色々な条件整備か必要ですから、最低でも3年以上の月日が必要といわれます。
その為に、休眠中の宗教法人の売買が行われて、事件として取り上げられる事も多くなっています。

2014年8月20日水曜日

お寺のお賽銭&お供え物はどこに行くのか?仏様が使うの???

神社やお寺においてあるのが「お賽銭箱」です。
お賽銭箱に入ったお金の行く先は??? 
テレビなどでお正月に集まったお賽銭を銀行員が計算しているニュースが報道されます。

お正月以外のお賽銭も、お寺関係者や銀行員が回収して銀行口座に入ります。
ここまではメディアで報道されますけど、この先の動き方は???

1部はお寺の維持管理費になりますし、1部はお坊さんの給料の1部になります。
お寺によっては、講演会・法話会など開催費用にもなります。

お賽銭で集まったお金は、何にでも使えます。

外国人が神社やお寺をみて、お賽銭箱に疑問を感じるそうです。
不思議な箱に中にお金を捨てている???
誰も何も言わないけれど、置いておくだけでお金が集まる不思議な箱がお賽銭箱です(笑)

お金が貯まっているのに、誰も盗んでいかないのも不思議な現象に見えるらしい・・・・
結局、日本人のモラルの高さかも・・・・
(賽銭泥棒のニュースも小さく報道されてはいますけど・・・・)

お賽銭箱には1円玉もあれば1万円札もあります。中には小切手もありますけど・・・
お賽銭の金額には決まりはありません。
気持ちですから、1円から数万円まで自由です。

お賽銭箱は神社にもお寺にもあります。
お寺には仏様を祭ってあるし、神社には神様を祭ってあります。祭ってある本尊に違いがあっても賽銭箱は同じもの???

神社の賽銭箱の由来はハッキリしないのですけど・・・・お寺の賽銭箱の由来は「お金に対する執着を捨てる仏教の修行」です。
とは言いつつも、お金に色はついていませんから、お布施の一種ともいえますね。

と言う事は、仏教徒でなければお賽銭は不要???無宗教の人も多いですから・・・・
深く考えなければ、誰でも仏教の修行を生活の中に取り入れているということでしょうか・・・・

神社のお賽銭の意味は・・・神様に対する「お願い事」の料金みたいなものですね。願い事が成就すれば感謝料という意味合いもありますね。

お寺が貰うものと言えば、お賽銭もありますし本尊へのお供え物もあります。
お布施と言うとお金をイメージしてしまいますけど、元々は本尊へのお供え物の事をさしています。

お供え物については、宗派によって色々な習慣があります。
お米・御菓子・酒類・果物・野菜など様々です。

仏門に入ると言う事は禁酒生活のはずですけど・・・・と硬い事は横に置いといて(笑)

当然のことながら、本尊に備えておいても仏様は食べません(笑)
好き嫌いがあるわけでもダイエットでもありませんけどね。

昔(江戸時代くらい)は、お寺が地域の権力者でしたから、穀物の豊作に対する感謝の意味を含めてお供えしたものです。

お供え物は、1日から数日が経過したら住職・家族・お寺関係者の胃袋の中に消えます。
長くお供えすることで、腐ったりしたら処分するのも大変ですから・・・・。

お供え物にも人間の見栄がありますから、高級品が多いものですね。
お酒・ビールなども多いですから、お坊さんはお酒代が少なくて済みます(笑)

スナックや料亭に出かけなければ・・・・檀家と一緒であればお金は出してもらえますし・・・・。


2014年8月15日金曜日

お寺と言えば「お布施」!!お布施は気持ちと言うけれど・・・気持ちを金額で表すと・・・・

お寺の付き合いに慣れた人や葬儀に慣れた人であれば、お布施の相場も把握していますけど、ほとんどの人にとってお布施の相場はわかりません。

一般的なケースとして・・・
喪主「お布施は、いくらくらい包めばいいのでしょう??」

僧侶「お気持ちだけで結構です」

というような会話があります。
気持ちと言われても、気持ちを金額で表すといくらでしょうか?

大手の葬儀会社や異業種から葬儀への参入などもありますし、社会情勢の変化により「お布施の相場」も明示されるようになりましたけど「気持ち」という表現も多いものです。

コース料金やメニュー表示があればわかりやすいですけど、お寺の宗派や地域によって相場が違うものです。
お布施の決め方については「情報の文明学」が参考になります。
<a href="http://hb.afl.rakuten.co.jp/hgc/05e9235c.7dda7f69.05e9235d.47191ddd/?pc=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f1055324%2f%3fscid%3daf_link_img&amp;m=http%3a%2f%2fm.rakuten.co.jp%2fbook%2fi%2f10766595%2f" target="_blank"><img src ="http://hbb.afl.rakuten.co.jp/hgb/?pc=http%3a%2f%2fthumbnail.image.rakuten.co.jp%2f%400_mall%2fbook%2fcabinet%2f3986%2f9784122033986.jpg%3f_ex%3d300x300&amp;m=http%3a%2f%2fthumbnail.image.rakuten.co.jp%2f%400_mall%2fbook%2fcabinet%2f3986%2f9784122033986.jpg%3f_ex%3d80x80" border="0"></a>
目からウロコの内容です。
いつかは葬儀を行う側になる事もありますから、読んでおきたいものです。

同じお寺で同じ葬儀を行っても、お布施の金額は違うものです。
お布施の金額を決める要素としては・・・・
□ 喪主の家が資産家であるかどうか?
□ 僧侶の地位が高いかどうか?
でお布施の金額が変わります。

葬儀の際の読経の時間は関係ないんです(多少は関係あるかもしれませんけど)

本に書かれていない部分では・・・・喪主の世間体(見栄)によっても変わりますね。
不思議な事にお布施の金額って知れ渡るものです。
但し、聴いたとしても自分に関係ない場合は忘れてしまうものですけど・・・

お布施の相場・考え方をまとめて方程式で表すと、
お布施=喪主の資産×喪主の見栄×坊主の格」ですね。

お布施の相場は、信仰の程度を示すものです。
と言う事は、無信仰・無宗教の人にとってお布施は理解しにくく、読経代金戒名料金という形でとらえるものです。
会社の入出金であれば、請求書・領収書などで、お金の動きがわかりますけど、お布施には領収書がないですから、不信感が湧きやすいですね。

仏教・キリスト教などの宗教において「信じるものは救われる」と言うのが共通する部分です。
それを形で表現するとしたら、仏教では「お布施」ですし、キリスト教では「社会奉仕(ボランティア)」になる事が多いものです。

気持ちの問題と言いつつも、気持ちだけでは生活していけないのが現実です。

2014年8月10日日曜日

お寺と結婚!出家しても結婚したい。結活も大切です。

お坊さんは仏門に入った人ですから、俗世間とは違う世界で生きています。
とは言いつつも、サラリーマンみたいな要素も多いですし・・・・

仏門に入る事は俗世間から離れる事ですから、結婚などの習慣はありません。
というのが原則論ですけど、実際には世間の人並みの生活をしています。

お寺の境内の一部には住宅があり、家族で生活しています。家族があるということは結婚しているという事ですね。
お坊さんの奥さんは、お寺関係の仕事ではない場合もありますし、子どもは普通の生活をしています。

長く続いているお寺の住職は世襲制度によって維持されているケースが多いんです。
お寺の住職に子供がいない場合、人材不足ですから亡くなった場合はお寺自体がなくなってしまうケースも考えられます。
普通の会社みたいに定年制度がない場合が多いですから、高齢になっても仕事をし続けて引退できない場合もあります。

最近は、お寺も系列化されていますから、会社の転勤みたいに本山の寺院から住職が派遣される場合もあります。

学校の教科書では取り上げられていないのですけど・・・・
浄土真宗の開祖・親鸞上人は結婚していました。

江戸時代までは、出家してお坊さん・尼さんになるという事は結婚しない(結婚禁止)という事でしたけど・・・・・
そうは言いつつも、不倫などはしていたようですね。

明治時代になると、僧侶の結婚もOK!!になりました。
江戸時代までは、僧侶というと特別な人という扱いでしたけど、一般人の仲間入りしたわけです。

テレビのニュースで言えば、天皇家にも民間人がお嫁入りしますし、女性皇族は民間人にお嫁入りしますから、お寺も特別な事ではなくなりました。

お寺の住職は世襲が多いということは、結婚して子供が必要になるんです。

もっとも、子供がお坊さんになるとは限りませんから、必ずしも世襲できるとは限りませんけど・・・・
子供が世襲しなければ、お坊さんが亡くなったり仕事をリタイヤした時点で、残された家族はお寺から出て行かなければならないんです。

お寺や住居は、住職のものではなく檀家のものですから・・・・厳密に言えば宗教法人の所有物ですね。

お寺(お坊さん)と結婚に関する事で参考になるのが「お寺に嫁いでしまった」ですね。
<a href="http://hb.afl.rakuten.co.jp/hgc/05e9235c.7dda7f69.05e9235d.47191ddd/?pc=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f5086494%2f%3fscid%3daf_link_img&amp;m=http%3a%2f%2fm.rakuten.co.jp%2fbook%2fi%2f12546008%2f" target="_blank"><img src ="http://hbb.afl.rakuten.co.jp/hgb/?pc=http%3a%2f%2fthumbnail.image.rakuten.co.jp%2f%400_mall%2fbook%2fcabinet%2f5940%2f59405516.jpg%3f_ex%3d240x240&amp;m=http%3a%2f%2fthumbnail.image.rakuten.co.jp%2f%400_mall%2fbook%2fcabinet%2f5940%2f59405516.jpg%3f_ex%3d80x80" border="0"></a>
あまり知られていないですけど、お寺の結婚支援サイトもあるんです。
西本願寺の「NET縁」があります。

お嫁入りもあれば婿養子もあります。
お坊さんと言っても、特別な職業ではないんです。

2014年8月6日水曜日

お寺と精進料理!!坊主でも肉も食べたいし、酒も飲みたい。

お寺と食事というと、精進料理をイメージします。
葬儀や法要をお寺で行った場合、用意されるのが精進料理です。

仏教以外では、料理はセットになっていませんから日本独特の習慣といえそうです。
中国や東南アジアにも仏教徒が多い国があります。
生活環境・食文化が違うように、仏教の教えというよりも、日本文化といえそうな精進料理へのコダワリです。

精進料理といえば・・・・
肉なし!!!!野菜中心の食事です。⇒⇒⇒⇒⇒不健康な食事が多い現代人にとって理想的です(笑)
一見すれば、肉に見える料理も豆腐やコンニャクでできていたり・・・・日本料理の智恵ですね。

あまり、油も使っていないですから、若い人には物足りないのが精進料理!!

最近は、精進料理にこだわらないメニューを注文するケースが増えています。
と言っても、野菜がメインであるんですけど・・・・

精進料理の時の飲み物は・・・お茶?水?
ほとんどの場合は、ビールや日本酒・焼酎があります。
地域によってはワインやウイスキーもあるんです。
普段、飲むよりも高級なアルコール飲料が多い・・・たとえば「金粉入り日本酒」とか・・・・

ところで・・・・基本的に「お坊さんって、飲酒していいの??肉類を食べてもいいの?」という疑問があります。

正解は(笑)・・・仏教徒は「飲酒禁止!!」「肉食禁止!!」です。
お坊さんは出家していますから、俗世間の人とは違います。と言いつつも現代のお坊さんは、サラリーマンみたいなものです。

肉も飲酒もOK!! サラリーマンのように自分でお金を出して飲むというよりも、檀家などから貰って飲むことが多いですから、舌が肥えていますよ。

時間の制約も受けにくいですから、酒量も増えやすい。スポーツなどをする機会も少ないですから、太目の体形の人が多いものです。
檀家の人との付き合いもありますから、飲まないわけにはいかない・・・というのがお坊さんの言い訳(笑)

檀家の人にとってもお坊さんがいるから、酒も飲めないし肉も食べれないでは、ストレスがたまってしまいますし・・・

日頃から予定を立てて行動する人にとって、お坊さんには向かない。と言ってもなりたい人がいないですけどね。

葬儀は突然やってくる、、、、檀家との付き合いを密にしていれば、なんとなく予定がわかりますけど・・・・長期にわたってスケジュールを作る事はできないものです。
読経と戒名などのお布施は、臨時収入。
それも、半端ではない収入ですから、心の中は嬉しさイッパイですね。

無宗教の人が多いですから、檀家以外の人のお葬式の依頼もあります。
(葬儀会社と提携しているケースも多いものです)
新たな檀家の獲得と、予定外のお布施収入です。

お寺の仕事って、医者の仕事に似ています。
急に予約無しに病気の患者がやってくる。
患者がやってくる予定は立ちにくいものですから・・・・

ただ、救急の場合は、忙しかったり受け入れたくなかったら、他の病院へタライ回し!!
お寺の場合は、急に葬儀が入ってもタライ回しにしないだけ良心的です。

葬儀があれば、初七日、49日、初盆、一周忌などの法要がセットになっているようなものですし・・・・

そうそう、お坊さんは法話をしたり、悩みの相談に乗ったりと人格者のように思われがちですけど、自営業者みたいなものです(笑)

ヤッパリ、お金の事を考えるのは大事なんです。

2014年8月2日土曜日

「金持ち父さん、貧乏父さん」VS「金持ち坊さん、貧乏坊さん」



金持ち父さん、貧乏父さん」というと、2000年に発刊されたロバート・キヨサキ氏によるベストセラー作品です。
最近でもメディアに取り上げられる事もありますから、名前を聞いたことがある人は多いものです。
<a href="http://hb.afl.rakuten.co.jp/hgc/120ac20a.e3461dfd.120ac20b.28dc9c24/?pc=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbookfan%2fbk-4480864245%2f%3fscid%3daf_link_img&amp;m=http%3a%2f%2fm.rakuten.co.jp%2fbookfan%2fi%2f11054795%2f" target="_blank"><img src ="http://hbb.afl.rakuten.co.jp/hgb/?pc=http%3a%2f%2fthumbnail.image.rakuten.co.jp%2f%400_mall%2fbookfan%2fcabinet%2f00475%2fbk4480864245.jpg%3f_ex%3d240x240&amp;m=http%3a%2f%2fthumbnail.image.rakuten.co.jp%2f%400_mall%2fbookfan%2fcabinet%2f00475%2fbk4480864245.jpg%3f_ex%3d80x80" border="0"></a>
簡単に内容を言えば「金持ち父さんは、お金を働かせている」という事です。
お金がお金を産むという、ネズミ講の連鎖の世界です。
実行できる人も少ないですし、リーマンショックなどがあり好結果が出ている人は少ないはずですね。
あくまで、インフレが続いている事が前提になっていますから・・・・

「金持ち坊さん、貧乏坊さん」と言うと・・・・
お坊さんが働くのではなく「お寺」という施設・組織が働いているかどうかによって結果が変わってきます。

簡単に言えば、檀家の数・信者の信仰心によって、お布施の金額が変わってきます。
お布施はお寺の資金力ですから・・・・
お布施と言うと葬儀や法要の際に必要なものと思われがちですけど、お盆・年末・お寺の行事の際にも必要です。

お寺の規模にもピンからキリまであります。
地方に行けば、過疎化が進行して檀家が壊滅的な状況になっているお寺もありますし、知名度があれば数千戸の檀家があるお寺もあります。
仮に1000戸の檀家があり、1万円/年のお布施があるとすれば、1000万円以上の収入がある事になります。
当然ながら、檀家が多ければ葬儀の数も多くなります。

これは、お坊さんの能力や仕事量に関係ありません。
お寺が勝手に働いてくれるというものです。

仮に1000万円の収入があれば、普通の人の場合は雑所得として、税金を納める必要があります(総収入に比例しますけど)
「お寺の収入=宗教法人の収入」ですから、税金はかからない!!まるまる使う事ができる収入です。

全国的に知名度があるお寺の場合は、お布施だけでなく「お賽銭」「拝観料」「お寺グッズ」等からの収入もあります。
年末・年始の恒例番組「行く年・来る年(NHK)」で紹介されたり、「お遍路さん」として知られている四国88箇所霊場の札所になっているお寺です。
日本庭園などで有名なお寺の場合は、拝観料収入もありますけど維持費も掛かっていますね。

普通のお寺において、檀家を増やせば収入アップが期待できるのですが、現実的には檀家を増やす事は至難の業です。
「金持ち坊さん、貧乏坊さん」と言いつつも、僧侶の能力や努力というよりも、生まれ持った運命みたいなものです。

運命として諦めるお坊さんが多いですけど、一般の人の会合等に参加して法話をする事で、お寺に出入りする人を増やす努力をしている人もいます。
檀家と違って、安定した収入源ではないですけど、「もしかしたら・・・将来は檀家になるかも・・・・」と淡い期待もあります。



2014年7月31日木曜日

お布施の相場は、横ばいか右肩上がり!!インフレはあってもデフレはないのがお布施の相場

株式相場には、上昇もあれば下落もあります。
サラリーマンの給料は、下落は少ないですけど上昇も少ないのが現実!!

サラリーマンの給料は下落が少ないように見えても、税金の料率が上がったり、新しい税金ができたりして手取り金額を比較すれば下落するケースも多いものです。

最近は、葬儀自体を簡素化する傾向になっています。
セレモニーホールと言われる中・大型施設を利用するよりも、住宅くらいの大きさの斎場で家族だけで執り行うケースも多いものです。
規模が小さくなれば葬儀費用も少なくなります。

高齢化社会になって亡くなる人も増えますから、葬儀の数自体は当分、増加しそうですけど・・・・
会社を定年退職して、10年以上が経過すると仕事関係の参列者も少なくなるものですし・・・・

80歳以上で亡くなる人の場合、友人・知人・親戚などの人も高齢者ですから、参列もままならないものです。

本題に戻って・・・
葬儀費用は葬儀会社に払うものですから、規模によって金額が変わります。
お寺に支払う読経戒名料(まとめてお布施)は、葬儀の規模に影響を受けにくいものです。


宗派によって読経の時間も違います。
読経の時間が2倍になったとしても、お布施の金額は同じものです。
(読経する僧侶の位によってお布施の料金が決まっているようです)

結論としては、世の中がデフレ経済のさなかであってもお布施は横ばいの現状維持!!
インフレの時代であれば、お布施は右肩上がり!!
さらには、上がってしまったお布施の相場は下がる事はないものです。

戒名料については、宗派によって違いが大きいものです。
数万円から数百万円の戒名料がありますけど「戒名=仏門に入るための名前」というように考えれば、無料であるべきでは??と個人的には思います。
それも考慮して、右サイドバーに無料の戒名ソフトを掲載しています。

なぜ?お布施の相場は下がらないのか・・・・
お寺の世界は世間と違うから!!と言いたい所ですけど・・・・簡単に言えばお布施の相場は「見栄の相場」とも言えます。

古い家柄であれば、お寺の檀家になっていて仏壇があります。
先祖代々、同じお寺と付き合いが続いています。
という事は・・・おじいちゃんの葬儀の時のお布施⇒⇒⇒⇒おばあちゃんの葬儀の時のお布施⇒⇒⇒⇒お父さんの葬儀の時のお布施⇒⇒⇒⇒お母さんの葬儀の時のお布施・・・・・
と子々孫々まで続いていきます。
お寺にとって檀家を維持したり増やす事は、リピーターを増やす事が目的ですね。

男女の平均寿命を考えると、7年ほどの違いがあります。
同年代の夫婦であれば、7年おきに葬儀があるということですね。
法要などの仏事は地域や宗派によって違いがあります。

初7日、49日、初盆、一周忌、三周忌、七周忌、十三周忌と永遠に続いていきます。
どこで辞めるかについては、個人差が大きいものです。
その度ことに、お寺に依頼して読経してもらうと、必然的にお布施が必要になります。
ご先祖様を大切にする家ほど、お寺にとっては良質のリピーターですね。
(表面には出ないですけど、檀家のランクもあるんです)

一度、お寺に墓地を持てば他のお寺や、公営・民営霊園にお墓を動かす事は少ないものです。
簡単に言えば、お墓を担保に取られているようなものですね(笑)

2014年7月28日月曜日

葬儀におけるお布施の金額は????


葬儀と一口に言っても、斎場を貸しきった大規模なものから、身内だけで済ませる家族葬まであります。
都市部に住む地方出身者の場合、身内が集まりにくいですから直葬で荼毘(火葬)を行い、葬儀という形式を取らないケースも多くなっています。

日本には「信教の自由」が保証されていますから、仏教以外でもキリスト教神教などもあります。
仏式以外では、お坊さんの出番はないですけど・・・

生前は無宗教の人であっても、葬儀やお墓は仏教という人も多いものです。他の宗教からみれば不思議な現象です。

仏教には「浄土宗」「真宗」「日蓮宗」「禅宗」などの様々の宗派があります。
同じように見えるお寺でも宗派が違うケースもあります。

最近、色々な品物を買ったりサービスを受ける時に「価格com」などて比較する人も多いですけど、お寺だけは比較しにくいものです(笑)

仏式の葬儀というと、お坊さんの読経があります。
宗派によっても違いますけど、入場から退場まで1時間程度ですね。
葬儀の際に必要な物が「戒名」です。
(このサイトの右サイドバーには自分で戒名をつける事ができるフリーソフトがあります)

「読経」+「戒名」=「お布施」です。他にも「足代(交通費)」が必要になります。

お布施の相場って公開されていないですし、地域によって違いがあります。
一般的には、約55万円くらいでしょうか・・・・
55万円を高いと見るか?安いと見るかは個人差が大きいものですね。

読経や戒名を授けるお坊さんの位によって違いがあります。(外部からは理解できない世界ですね)
同じ内容の仕事を行っても、役職によって報酬が違うと言う不思議な現象です。

1時間の仕事として考えると、パート労働者の時給が全国平均で800円くらいですから、700倍の時給になってしまいますね(笑)
続けて仕事があるとは限らないですから、仕方ないでね。

遺言遺産相続の際に、弁護士に依頼する場合、5000円/30分です(時給では10000円です)

話を戻して、お布施はクレジットカードや分割ローンではなく、一括現金払い!!(富裕層の人であれば小切手の場合もあります)
さらには、領収書も無し!!
お寺の収入は無税扱いですから問題なくても、支払う側としては領収書が欲しいものです。

最近は、領収書を発行するお寺も増えているようですけど、まだまだ少数派ですね。

2014年7月25日金曜日

戒名と言えばお寺!!お寺(お坊さん)の本当の姿とは???

戒名といえばお坊さんがつけるもの?
お坊さんといえばお寺!!!

戒名の話題に関係するものとして、お寺&お坊さん&住職について考えてみます。

お寺お坊さん住職というと同じように見えて、外部から見ていると区別がわかりにくい。

お寺というと「本堂や門や宿坊・墓地などを含めた施設全体」というイメージです。
お坊さんや住職の所有物ではなく、檀家全体の持ち物です。

お坊さん(僧侶)と住職という区別がつかない・・・・住職はお寺の管理者であり、お坊さんはお寺で働いている人です。

お寺に関する疑問というと・・・・

□ お坊さんはお金持ちですか???

□ そもそも、お坊さんに給料はあるのでしょうか???

□ お寺のお賽銭の行き先は???? 

□ お坊さんは肉も食べるしお酒も飲んでいますけど???

□ お坊さんは結婚して良いんですか????

□ お寺って税金を払っているんですか???

他にも色々な疑問がありますけど・・・・・

お寺と一口に言っても、古くから存在するお寺もあれば新興宗教などのように新しいものもあります。
清水寺や法隆寺のような格式のあるお寺もあれば、得体の知れないお寺(宗教施設)もあるのが現実です。

葬儀があればお坊さんの需要は発生しますから、食いはぐれのない商売ともいえます。
ただ、少子化や地方では過疎化が進行していますから、人口減少はお寺にとって収入減になり存続が危ぶまれます。

そもそも、長寿社会と言っても永遠の命があるわけではありませんし、いつかは寿命が終わります。
単純に言えば、人間の死亡確率は100%という事ですから、葬儀の数は人間の数と同じだけあります。
(最近は直葬という事で、葬儀をしないケースも増えつつありますけど・・・・東京では全体の40%近くになっているようです)

仏式の葬儀があれば読経代・戒名代等が発生します(一律にお布施として支払いますから料金の内訳はないものです)

熱心な檀家であればお布施の支払いには抵抗がないでしょうけど・・・一般的には、金額の根拠がないのがお布施ですね。

葬儀の感想として、お布施の金額について不満を感じる人は多いものです。

2014年7月15日火曜日

お寺の収入は???お布施&葬儀&法要・・・・

お寺が近くにあっても、お寺の内情は知られていないものです。

お寺の収入源は????
 お寺といえどもお金がなければ維持していけません。
資本主義の日本において、お寺にも収入・支出を考える必要があります。

お寺の収入の大部分は「お布施」によるものです。
葬儀の読経代」「戒名料」「法要時の読経代」等がありますけど、一まとめにして「お布施」になります。
葬儀は1回でも、法事は「初七日」「四十九日」「初盆」「一周忌」「三回忌」「七回忌」等、複数回に及びます。
その度に「お布施」が入ります。

お寺の檀家の考え方や遺族の考え方にもよりますけど、合計すれば百万円単位になります。

よく戒名料が高い!!とは言いますけど・・・・(このサイトのサイドバーには無料の戒名ソフトがありますから無料です(笑))

お寺で葬儀を行うという事は・・・お寺の檀家になるという事。
無宗教の人が多い現在では、檀家の存在は意識されていませんけど・・・・

そうそう、お寺や宗派によって違いがありますけど「春秋の彼岸」「お盆」「年越し・正月」にも法要があり、お布施が入ることもあります。
熱心なお寺!!というイメージもありますけど・・・・

お布施はお坊さんが働いて得る収入ですけど、お寺に設置されている「お賽銭箱の収入」や「墓地の管理費用」もありますし、由緒あるお寺であれば「拝観料」等もありますね。

お寺で売っているロウソクや線香も大切な収入源です(なんといっても利益率が高い)

葬儀があれば、位牌も売っています(白木と黒塗りの2本がセットです)
仏壇を新しくした場合などは「開眼供養」もあります。

古い仏壇から魂を抜くにも読経がありますし、新しい仏壇に魂を入れるにも読経がありますから、お布施の対象範囲です。

ここまでは、お寺を外から診てわかる範囲です。

お寺のサイドビジネスにも注目です。

サイドビジネスというと「幼稚園経営」や「介護施設経営」等があります。
収入も大きいですけど、施設の建築費用や人件費を考えると手間・経費が大きいため、旨みのある副業とはいえません。

知られていないサイドビジネスは「アフィリエイト」です。
「アフィリエイト」という言葉は新しいですから、わかり難ければ物品販売・サービスなどの紹介手数料収入です。

仏壇・位牌・お墓などに関して知識がある人は少ないですから、葬儀の際にはお寺に相談する人も多いものです。
相談しなくても、お坊さんのほうから進めるケースもあります。(一見、親切に感じますけど・・・)
斎場でも同じような事を行っていますね。

実は、仏具・石材業者などは、お寺に出入りしていますから、顔見知りになっています。
喪主の相談に乗って、品物の購入先を紹介すれば「紹介料」がキャッシュバックされます(表向きは「お布施・寄付・寸志など」になっています)

葬儀に関する仏具・位牌・仏壇・墓石などは定価があってないようなものです。
「紹介料」という事で金銭を受け取ると、雑所得になり税金の対象ですけど、「お布施」は無税!!さらには、領収書がない場合も多いですし・・・・

業者にとっても営業しなくていいですから、メリットがイッパイです。

最近は葬儀費用の不透明さにクレームが多くなり、領収書が発行されるケースも多くなっています(大手業者の場合です)

「お布施==気持ち」と言いつつも、一定の相場があるということは、気持ちとは言いにくいものです。

法事ができるお寺の場合、境内内に「食事ができる休憩施設」や「精進料理がある小料理屋」を紹介してくれます。
この費用の中に「紹介料が含まれているかどうかは不明」ですけど・・・・
ただ、「料理の仕出し業者」や料亭が「お寺の檀家」というケースもあるようです。

2014年6月22日日曜日

無くてはならない「終の棲家」お墓問題について考えます


戒名について考える時に、並行して考えたいのが「終の棲家」の問題です。

終の棲家といえば・・・・お墓の問題です。
寺院墓地や霊園墓地だけでなく、共同墓・納骨堂など色々なお墓のスタイルがありますし、樹木葬や海・山に散骨してお墓を作らない人もいます。

海や山などに散骨する自然葬が増えるといっても、誰でも、どこにでも散骨はできないものです。法律によって納骨・散骨の場所が決められています。

日本人には無宗教の人が多いのですけど、葬儀やお墓の問題になると仏教で行われます。
地方に住んでいれば、お墓や納骨堂はお金さえあれば、簡単に購入する事ができます。

お寺の檀家であれば、お布施(簡単に言えばお金)さえ用意できればお墓の心配は無用です。
生きていくにもお金がかかりますけど、死ぬ時にもお金がかかるものです。さらにはお墓の管理料が必要ですから永遠にお金がかかります。

仏教ではなく、キリスト教等ではお墓に対する考え方も違いますけど、日本では仏教のしきたりが優先してしまいます。

さて、本題のお墓問題です。
お墓の問題は地方では関心が薄い問題ですけど、東京などの大都市では深刻な問題です。

都市部に住んでいる人の多くは、地方出身者です。
という事は、高齢になっていても自分の家にはお墓がない人が多くいます。
お墓があっても地方の実家の関係ですから、自分の「終の棲家」とは関係ないものです。

地方にお墓があっても、お墓の掃除や維持管理ができないものです。このように東京住まいの地方出身者で悩んでいる人は意外に多いものです。
考えてみれば、日本の人口の1/10が東京に集中しています。

介護問題もお墓問題も、地方と東京ではとらえ方に違いがあるものです。
モットモ、テレビをはじめ各メディアも東京中心に物事を考えていますから、クローズアップされてしまいます。
介護問題に比べれば「お墓問題」は取り上げられにくいですけど・・・・・
人間にとって、介護を受けない人は多く存在しますけど、永遠に生き続けない以上、お墓も問題は避けて通れません。

いつかは人間の寿命には終わりが来るものですから・・・・

そんな中、お墓の悩みを分類すると・・・・

□ お墓や納骨堂に納骨場所を確保する(お墓をもたない人の場合)

□ 地方にお墓があるけど近くに引越ししたい

□ 子どもがいない・未婚の為に、お墓の維持管理ができない

□ 樹木葬・自然葬などにして、お墓はいらない

このように分けられそうです。

基本的な部分として、お墓に必要な費用とは・・・・

「永代使用料」----墓地を使用する権利です。墓地分譲というようにチラシがありますけど、建売住宅などのように所有権移転ができないものです。
いわば、墓地の区画を使用する権利を購入するという事ですから、ゴルフの会員権に近いかもしれません。
これは、売買も可能ですけど現実的ではありませんね。

「墓石・工事料」-----墓石としては御影石が多いですけど、ガラスや金属製もありますし、色々なデザインがあります。
墓石には個人名や家名などを入れますから、オーダーメイドになります。
墓石を加工して名入れして墓地に建立する工事費用までがセットになっています。
材質・大きさ・地域などによって、費用にもバラつきが大きいものです。

「墓石・工事料」については、民間霊園・寺院墓地の場合、指定業者に依頼しなければならないケースも多く、値段交渉もしにくいものです。(モットモ、お墓も縁起物ですから根端交渉する人も少ないですけど・・・)

「永代使用料」+「墓石・工事料」=?????
目安はあっても参考にしにくいものです。

ここでは、「いいお墓・com」に公開されている全国平均データを紹介すると・・・・

墓石・工事料=131万2700円    
永代使用料 = 51万7300円  合計183万円

但し、お墓を購入しても維持管理料が必要です。
維持管理料は、霊園によって違いがありますけど、6000円/年くらいが目安です。

墓地の種類は????

墓地というとお寺が運営する寺院墓地、
都道府県・市区町村が運営する公営墓地、
民間企業・宗教法人が運営する民営墓地、などがあります。

さらに、個別に墓石がない共同墓や納骨堂があります。

それぞれの種類によって、メリット・デメリットがありますから、自分の考え方にあったものを選びたいものです。

【寺院墓地】
メリット-----古くからのお寺であれば、立地が良い場所が多いものです。
規模にもよりますけど、管理も行き届いていますし、法事なども任せる事ができます。

デメリット---寺院墓地を購入するにはお寺の檀家になる必要があります。檀家になるためにはお布施(寄付金的なものです)が必要になります。お寺や地域によって違いが大きいものです。
寺院墓地にお墓を建立する際には、指定の石材業者がある場合が多くデザインなども指定されますから、価格が高くなることもあります。
お寺の住職が変わった際には、トラブルが発生する事もあります。

【公営墓地】
メリット-----公営ですから、管理費用は安いし管理も信頼できます。
寺院墓地や民営墓地に比較すれば、永代使用料も安めですし、宗教に関係なく墓石を選ぶことも可能です。

デメリット---都市部では人口に対して墓地数が少ないものです。新規分譲区画も少ないですから申し込んでも抽選になるケースが大半です。
地方では墓地数の供給は問題ないですけど、過疎化によって将来的に管理体制に問題が出るかもしれません。
公営墓地の場合、「地域の居住者」「居住年数」などの購入条件があります(税金で運営されていますから仕方ない事ですけど・・・・)
寺院墓地や民間霊園の場合は、生前に墓地を購入できますけど、公営墓地は生前購入ができないケースが大半です。結果として納骨時期までに購入できないケースが増えていきそうです。


【民営墓地】
メリット-----郊外型霊園も多く、休憩所などの施設も充実しているケースが増えています。
購入申し込みの条件も緩いですし、宗派も問いませんから利用しやすいものです。

デメリット---永代使用料や管理費用は公営墓地に比べて高めです。
石材業者が指定されているケースが多く金額も高めです(モットモ石材業者と開発業者が起用堂で販売しているケースが目立ちます)
各地に霊園を展開しているケースが多いですけど、業者によって維持管理のレベル差が大きいですから注意が必要です。

【共同墓・納骨堂】
メリット-----個別の墓地に比べると費用が安いものです。
墓地と違って建物内に設置されますから、市街地にも存在していますから交通の利便性も高い。
寺院の経営であれば法要なども依頼できます。

デメリット---お墓のイメージがないですから、親戚などと相談しておく必要があります。
お墓参りの時期が集中してしまう傾向があり、混雑が予想されます。
建物の維持費が必要になりますから、購入費用は安くても維持管理費用は高めです。

いずれにしても、メリット・デメリットがありますから、比較検討することが必要です。
費用の面を考えると、公営墓地が人気があります。
しかし、申し込み条件に制約がありますし、抽選になって購入できないケースが続く事もあります。

東京などの都市部でお墓を考える際には、色々な選択肢を考えたいものですし、エンディングノートなどに希望を書いておくことで遺族の負担が減らせるものです。

結局、葬儀も墓地もビジネスですから、需要と供給のバランスと地域間格差が存在するものです。
同じ霊園であっても、人気の高まりと共に価格上昇にもつながるものです。

現在、日本人の多くは無宗教です。
道徳観などがしっかりしていると言われる日本社会において宗教の存在が薄いという事は、すばらしい事といえます。

生前は無宗教でありながら、死後は仏教徒になるという矛盾も日本独自の現象です。(戒名をつける事は仏教徒になるという意味です)
生前が無宗教であったならば、樹木葬・自然葬などへの造詣を深めたいものです。

さて、墓地購入の際に「永代使用料」を支払いますけど、維持管理費用の支払いが滞ると、お墓を失う事があります。
墓地・お墓というものを購入しているのではなく、お墓として使用する権利を購入しているだけです。

仕組みとしては、ゴルフ会員権に似ているかもしれません。

最近、増加傾向にあるのが墓地・霊園よりも納骨堂です。
お寺の一部や街中に建物を建築するケースがふえています。
墓地は平面的な利用しかできないですけど、納骨堂は立体的な利用が可能ですから、ビジネスとしては旨みが大きいですね。
特に維持管理費用が高めに徴収できますから、経営の安定にもメリットがあります。

最近は、ICカードを利用したりインターネットを利用する傾向が見られます。
普段は収納場所に保管しておいて、ICカードなどを利用して、表に移動させるシステムは、満足度も高くなります。

立体駐車場と同じようなシステムといえます。

ITを活用したシステムといえば、納骨堂とインターネットのサイトを一体化したものでしょうか。
納骨堂に出向かなくてもパソコンから納骨堂のサイトに接続する事でお参りができるというシステムがあります。

モットモ、このシステムはこれから普及に拍車がかかりそうですけど。
自宅でお参りできますから、天候に左右されないですし、時間にも制約がないということで、長寿社会では受け入れられそうです。