2014年10月30日木曜日

お布施の相場はインフレのみ!!デフレという言葉はありません。

お布施の相場は不明瞭な世界です。
明確な料金表があるわけでもなく、慣習によるものです。

モットモ、葬儀の場合は喪主の都合よりもお寺や僧侶の位によって決まるという、不思議な世界です。
結果として、喪主が満足すれば妥当な金額になりますし、不満足であれば、高額なお布施になってしまいます。

お布施には料金表がないですから、適正価格さえもわからない・・・
宗派によって内容も違いますし・・・そもそも葬儀をする機会は限られていますから慣れる事はないものです。

お布施に対して、領収書を発行するお寺は限定的ですから、比較しにくいものです。

そんな中、日本消費者協会が出している資料があります。
葬儀の際のお布施(主に読経・戒名料金)です。

昭和58年、平成7年、平成19年のお布施金額の比較です。
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昭和58年
30万円未満-------70%
30~50万円-------20%
50万円以上-------10%
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平成7年
30万円未満-------40%
30~50万円-------30%
50万円以上-------30%
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平成19年
30万円未満-------35%
30~50万円-------25%
50万円以上-------40%
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となっています。

30万円未満の比率は減少傾向、50万円以上の比率は増加傾向であることがわかります。

世の中の景気は、デフレ・バブル・インフレと変化しますけど、お布施の相場にはデフレがなく上昇傾向(インフレ)だけが続いています。

ここに見えるのは、日本人の平均指向かもしれません。
後は・・・見栄かも・・・・お布施の金額ってどこからか漏れてきて知れ渡るものですから・・・・


最近は、密葬家族葬が多くなっていますから、お布施も減少傾向になっているかもしれませんけど・・・・領収書がないだけに不透明感が続きます。

お寺の立場から言えば、お布施の減少はお寺の経営にも影響しますから、喜ばしくないのですけど・・・・。

2014年10月25日土曜日

戒名は必要???戒名にお金がかかるのはナゼ??

日本の宗教は・・・無宗教の人も多いですけど、葬儀を仏式で行うという事は仏教が主です。

仏教といえば、故人がいる家にあるのが仏壇!!仏壇にセットされてる(?)位牌に書かれているのが戒名です。
生前の名前を俗名と呼び、死後の名前を戒名と呼ぶのは、細かい理屈抜きにして生活習慣みたいなものです。

同じ人間でありながら、生前と死後では名前が変わるというのは、不思議な感覚があります。
キリスト教やイスラム教では名前は変わらないですし、同じ仏教国である東南アジアの国々でも戒名は聞かないものです。
(キリスト教などには洗礼名がありますけど)

仏式で葬儀を行う事は、仏教徒になるという事!!
仏教徒になるのであれば、俗名でなく仏教式の名前が必要になる・・・・・たまたま、仏教徒になる時期と葬儀の時期が重なっただけ??

名前をつけるのはいいけれど・・・高額の戒名料が請求される・・・・・そもそも、名前(戒名)をつけるのにお金が必要なのか???

一般の人でも、仏門の人であっても、明確な答えを出せる人はいないはず・・・・明確な答えを出せば戒名料を取れなくなってしまうリスクがありますからね。

戒名とは仏教徒の名前です。
お坊さんの名前は俗名ではなく「戒名」です。 仏門に入った時点から生前であっても戒名を名乗っています(俗名もあります)

同じ仏教であっても宗派によって「戒名」「法名」「法号」というような呼び方があります。
一般的に普及している呼び方が「戒名」というだけです。

戒名というと専門知識を持って作っているように思われますけど、一定のルールに基づいて付けられています。
逆に言えば、ルールさえわかれば、誰でも戒名を作れます。
サイドバーの無料「戒名ソフト」を利用すれば簡単!! 戒名も無料!!

戒名をつけてお金を取るというビジネスモデルは成り立たないものです。
(個人的には、生前に故人と面識のない人が勝手に名前をつけてお金を請求する、と言うのは説明がつかないと感じています)

現実として、戒名をつければ「お布施」が請求されます(戒名料とは呼びません。あくまでお布施ですから戒名でお金を取っているとは言いません)

戒名料としては、数万円から数百万円まで、ピンからキリまでありますから、一般の人には理解しにくいものです。

戒名と考えずに、子どもが生まれた時に名前をつけるとします。
色々な名前のつけ方がありますけど、親が名前をつけた場合はタダ!!
占い師や著名人に名前を依頼しても、数万円でしょう。

そう考えれば、戒名料についての疑問が生じるものです。

普通の人が仏門に入る為に修行して、お寺に勤めるときに貰う戒名は無料ですけど・・・・というか、自分で戒名を決めても良いんですけど・・・

不透明な部分が多い「戒名」の存在は、悪徳商法にもなりやすいですし、仏教自体のイメージダウンにもなってしまいそうです。

芸能人が使用する芸名は「改名」ですから、戒名とは別物です(混同しやすい部分です)

2014年10月20日月曜日

「お布施+お布施」改宗とお墓の引越し(2)

前回に続き、お墓の引越しの際に生じる費用(お布施)についての続編です。

信仰心などと言いつつも必要なことは費用負担ですから・・・・

お寺に支払うお金はすべて「お布施」と表現されます。
お墓の引越しの場合は「書類代金」「古いお寺への手切金」「新しいお寺への加入金」等をまとめて「お布施」になります。

新旧のお寺に「お布施」が必要になりますから、倍返し!!ならぬ「ダブルお布施!!」という感じですね。

古いお寺の檀家になった際に払った「お布施(加入金)」は1円も返ってきませんね。

お坊さん曰く「お布施は信仰心を表すもの=気持」と言います。
しかし、小額であれば受け取らないケースも多い・・・・・お布施は喪主(檀家)の気持ちじゃなくて「お布施=お寺の気持ち」なんですね(皮肉です)

お墓の引越しを行うということは、檀家を辞めるという事です。
お墓を辞める際にもお布施が必要ですけど、檀家を止める時にもお布施が必要になる事もあります。

何かがあれば「お布施」という形で、お金を要求されるケースが多いものです。逆に言えば、お金に関係ないような仏教の関係者がお金に対して執着心が強い!!! 

お布施の二重払いについて、法律的な解釈はどうなっているんでしょう???

一般の商取引において、解約の際に手数料が発生するケースは少ないものです。
携帯電話などの場合は「最低契約履行期間(2年程度)」がありますけど、契約約款に表示されていますから仕方ないですね。

解約時に手数料を請求するのはヤクザな商売か悪徳商法です(笑)

「法律=裁判」として考えて、お布施・葬儀に関する裁判事例を見ていきます。

裁判で判決が確定した件数は少ないですけど「お布施の二重取りは適法である」「二重取りは違法」という両方の判決が確定しています。
裁判所にとっても、明確な根拠がない様で、裁判官の心証次第というところですね。

お墓の引越し先が宗派の違う寺院墓地である場合、注意が必要な事があります。
古いお寺で、納骨、四十九日、一周忌などを行った場合でも、お寺・宗派が変われば、納骨から始めるケースがあります。
1人の故人に対して、初七日、四十九日などの法要を2回も行うのはおかしな理屈ですけど・・・・
しかし、それがお寺の慣習であるといわれれば受け入れざるを得ません。

お墓を引越しする事で、同じ法要を2回することを故人が望んでいるでしょうか?? 口に出して聞くことはできませんけど・・・・多分、無駄遣いを悲しんでいるのでは・・・・

高齢社会・核家族化によって「お墓の引越し」の需要は高まりそうですけど、ダブルお布施などのトラブルを増加しそうですね。

2014年10月15日水曜日

「お布施+お布施」改宗とお墓の引越し(1)

日本は無宗教の人が多いですから、改宗は聞かないことかもしれません。

外国では「キリスト教⇒⇒⇒イスラム教」に変わったり、同じキリスト教であっても「カトリック⇒⇒⇒プロテスタント」に変わる事があります。
改宗にはいろいろな理由がありますけど、大きな事故などがキッカケだったり、結婚によるケースも多くあります。

日本よりも宗教の影響が大きいですから、離婚の理由になったりもしますけど・・・・(本当かどうかもわかりませんけど)
キリスト教とイスラム教では、生活習慣が違いますから不都合が生じ、片方にストレスがかかりやすいものです(特に食生活の違いは大きいようです)

日本の宗教の大部分は仏教です。仏教と言っても浄土宗真言宗・日蓮宗をはじめとして色々な宗派があります。

日本で改宗するケースとして多いのが、お墓の引越しです。
お墓があるということは・・・・無宗教の人であっても、いずれかの宗派に関係しているということです。

都会暮らしの人であっても、両親のお墓が地方にある場合も多いものです。
片方の親が健在であればいいのですけど・・・お墓があれば維持管理にかかる費用も必要です。

お墓参りが大変だから近くのお寺や霊園に両親のお墓を移したい!! このように考える人も増えています。

お寺にも系列がありますから、同系列の寺院が近くにあればお墓の移動もやりやすいのですけど、現実的ではありません。

そもそも、お墓の引越しはどのように行うのか???
お墓の引越しの経験者は少ないですし・・・・

お墓の引越しに関係するのは「石材(墓石)業者」「お墓のあるお寺の住職」「新しいお墓の管理者」「役所」ですね。

住宅の引越しのように、引越し業者に一任できないのが、お墓の引越し!! 手続書類と共に色々な費用が発生します。

お墓の引越しのフローチャートとしては・・・
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1. 新しい墓地・霊園を購入する。
 ↓
 ↓
2. 新しいお墓の管理者(お寺なら住職・霊園なら管理者など)から「受入証明書」を取得。
2-1.現在のお墓の管理者(お寺なら住職・霊園なら管理者など)から「埋葬証明書」を取得。
2-2.「受入証明書」と「埋葬証明書」を添付して、管轄の市町村に「改葬申請書」を提出して、「改葬許可書」を取得。
 ↓
 ↓
3.「改葬許可書」を新しいお墓の管理者へ提出。
 ↓
 ↓
4.古いお寺にある遺骨を取り出して、新しいお墓に納骨。
 ↓
 ↓
5.古いお墓を更地にして、お寺に返還(これは、お寺がすることが多い)

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最近は、お墓の引越しサービスもあって、代行してくれる業者もありますけど、トラブルが多いようです。

☆ 古いお墓の管理者(お寺)から「埋葬証明書」を発行してもらう為には、書類代が必要です。
  書類代金としては数千円でしょうけど、この場合は「手切金」の意味がありますから、お布施として数十万円が必要です。
  墓地を更地にする費用も請求される場合がありますから、お寺によって金額差が大きいものです。

☆ 新しいお墓が寺院墓地なのか?公営・民営の霊園なのか?によっても、費用負担が違います。
  寺院墓地の場合、お墓代とは別に「戒名料」「納骨費用」などが「お布施」として必要になります。
  数万円から数十万円の費用が発生します。

  霊園の場合は、宗派を問わないケースが大半ですから納骨費用と読経代くらいです。
  民間霊園と言っても、お寺が経営している場合は、色々な付帯条件がつきます。


お墓の引越し件数は増加傾向にありますけど、金額の相場が公表されていないだけに金額が妥当であるかどうか?の判断が難しいものです。

公営・民営墓地を利用する際に、戒名ソフトなどを利用して、新しい戒名をつけるケースも多いものです。
戒名は、一度つけたら永久に維持するものではなく、何度でも変えることができます。

お寺のお坊さんが、時代の変化と共に戒名を変えているケースもありますから・・・。(そもそも、戒名に対して料金を取ること自体がおかしいのですが・・・)

寺院墓地を利用する際に、宗派が変わると戒名を変更する必要があります。
同じ仏教でありながら、故人の名前を変更する必然性を説明できる人はいないはずですけど・・・・モチロン、理由はこじつける事もできますから・・・

2014年10月10日金曜日

お寺の求人!!お寺への就職活動・婚活は・・・・

お寺に就職するにはどうしたらいいのか??
モットモ、お寺を就職先の選択肢に入れる人自体が稀ですけどね。

ハローワークや求人誌を見ても、お寺に関する木友人は稀!!というよりも皆無!!
お坊さんの求人は無いですけど、巫女さんの求人はあります。

年末年始に活躍しているお寺や神社の巫女さんは、アルバイトです。
時給も高いし・・・・

そもそも、お坊さんになるためには1年余りの修行が必要です。
修行終えてお坊さんの求人を探すわけですから、簡単には応募できないのが現実です。
更に、ややこしいのが宗派によって着友人が分かれている事です。

お坊さんの求人情報は、お寺同士のネットワークによる紹介がほとんどです。有力な檀家の関係者による紹介もありますね。
という事は・・・お寺関係の仕事をしたくても、コネがなければ難しい・・・・

仏教関係の大学に行く方法もありますけど、大學終了までには時間もお金もかかります。
大學ですから宗教関係者ではなくても入学できます。

お寺の定員は決まっていますから、希望するお寺に就職できるとは限りません。
お寺業界は人材不足!!ではありますけど、人気のあるお寺には人が集まるけど、不人気のお寺は人材難です。
 一般企業への就職活動と同じです。

お寺は世襲制が多いですけど、住職の子どもがお寺を継がないケースも多くあります。
特に、女子であれば尼僧を目指さない・・・・結婚にも制約がありますし、育児中の尼僧って聞かないものですね。

晩婚化もお寺にとって大きな問題です。未婚率も上がっていますから後継者不足が起きるのは当然の道理ですね。

西本願寺の結婚支援サイト「NET縁」があるのもわかります。
一般の結婚相談所には登録しにくいですし・・・・

お寺というと、若い人よりも中高年の人と接する機会が多いですから、結婚を考える年代の人との出会いは少ないものです。

お寺関係者以外の人が、お坊さんとの出会いを求める場合でも、どのような方法があるかは知られていません。

西本願寺の結婚支援サイト「NET縁」にたどり着く人もいるでしょうけど、サイトの存在自体が知られていないですからね。

実際にお坊さんの結婚相手の紹介者として多いのは檀家です。
婚活パーティなどに参加する方法もありますけど、坊主頭であるだけに周りから浮いてしまいます。

社会人で短髪というと、坊主かヤクザくらいですし・・・スポーツ選手もいますけど・・・

お坊さんの結婚相手として多いのは、巫女さんのアルバイトで知り合うケースです。
お寺の仕事は会社の仕事とは違いますし、新鮮味があります。

お寺・神社で巫女さんのアルバイトを募集しています。
巫女さんの衣装を着る機会は限られていますから、人気も高くアルバイトの競争率も高いものです。
巫女さんになるためには、容姿端麗とはいいませんけど・・・・・

実は、お寺関係者は色々な人間関係を持っていますから、就職活動の情報源にもなります。

お寺の跡継ぎが女子であった場合、婿募集ですね。
お嫁さん募集!!よりも、お婿さん募集!!のほうが簡単みたいです。
ただし、お寺の資産状況にもよります。

お寺の経営は資産によって予想ができますし、会社みたいに成長するケースは少ないですから、最初が肝心ですね。

2014年10月5日日曜日

お寺と掛けてコンビニと解く・・・・・ココロは「年中無休・24時間営業」が共通点

「年中無休・24時間営業」というと、コンビニ・ファミレスなどがあります。
自営業の人も年中無休と言えます。

それと同じように、お寺も「年中無休・24時間営業」です。
お寺で「本日定休日」というような看板はありません(笑)

表向きは「年中無休」になっていますけど、「友引(6日に1回)」には葬儀を行いませんから、定休日みたいなものですけど・・・・
結婚式場にとっての「仏滅」みたいなものですね。

「友引」に葬儀を行っても、火葬場が休みですから・・・・
都市部では、友引でも営業しているようですけど・・・・
仏教であれば「友引」の葬儀は控えますけど、神教やキリスト教などには「友引」は関係ないですから・・・・・

神教やキリスト教などでは、遺体は土葬する事が当然のように思われていますけど、日本では火葬が一般的です(土葬は例外扱いです)
仏滅の結婚式費用が安くなるように、友引の葬儀が割引になる事も・・・・

お寺関係者の結婚式などは「友引」の日に行う事が多いものです。お寺関係者が集まりやすいですから・・・・
 
土曜・日曜・祝日などは、お寺への参拝者も多いですし法事なども多いものです。
葬儀の依頼などは突然連絡がありますから、予定が立ちにくいですし重なるケースも多いものです。

葬儀が重なったからといって、他のお寺に頼む事ができないものです。
後々の法事などを考えれば、スケジュール・調整能力をフル回転させなければならないですね。

お布施などで多額の収入がある楽な仕事のように思われがちですけど、時間に縛られていますから時給換算すれば、案外、安いものです(苦笑)

そもそも、お坊さんの給料っていくらぐらいあるの???
一般的には、お坊さんに給料があると思っていない人が多いものです。

サラリーマンと同様にお坊さんの給料も月給制です。
お布施・お賽銭・付け届けなどの収入は、一旦、お寺の口座に入金されてから、個人の口座に入金されます。

お坊さんも給料をもらっているという事で、お寺は税金を払っていませんけど、お坊さんは税金を払っています。
給料ですから、所得税・住民税・年金・健康保険などは、サラリーマンと同様なんです。

お坊さんには定年はないんですけど、途中で退職すれば退職金もありますし、失業保険ももらえます。
お寺において住職という役職は、経営者ですから残業手当などはありませんけど、大きなお寺であれば多くの僧侶が勤務していますから、残業手当もあれば有給休暇もあります。

小さなお寺の場合は、自営業者!!大きなお寺であればサラリーマンみたいなものなんです。