2014年9月20日土曜日

お寺に無いもの??一休さんのトンチじゃないけれど・・・

お寺にあるものといえば門・本堂・墓地や庭などがあげられます。
鳥居は神社ですから、お寺にはありませんね。
ただ、新興宗教の場合は鳥居みたいなものが存在しているケースもあります。

お寺にないものといえば・・・お寺で働く人の定年です。
住職やお坊さん、住職の奥さんなどには、定年がありませんから最後まで働く事ができます。

とは言いつつも、大きなお寺で働くお坊さんには定年らしきものがあります。
お寺も経営しているわけですから、人件費(給与・保険料など)の負担があります。
誰も辞めずに働いてくれる事は恵まれていますけど、高齢になると仕事の範囲も狭まってきますから、世代交代は必要ですね。

住職(責任者)を除けば、一定の年齢で退職します。退職後の生活は・・・・アルバイトで読経をしたり戒名を考えたりしながらの年金生活です。
年金と言っても国民年金ではなく、厚生年金です。
給与をもらうという事は、サラリーマンと一緒なんです。
ボーナスも出ますし・・・・(会社員みたいにボーナスとは呼びませんけど・・・一時金ですね)

会社員の場合、会社との間に雇用契約があり、賃金・労働時間・厚生制度などについて色々なルールがあります。
最近は「労働人口不足」が取り上げられて、定年延長も話題になっています。
一見、良さそうに見えますけど・・・・
会社の本音としては「年寄りが残っていると若い人を採用できない」という事もあります。

さらには、会社によって違いがあり、誰でも定年延長の措置を受ける事ができないのが現実です。
本社・本部などで働く人は、定年延長制度の恩恵があるけど、地方の出先で働く人には肩たたきが待っている・・・・

お寺の雇用は・・・本当の意味での終身雇用!!! 健康で働ける間は働き続ける事ができます。
お寺の住職の仕事は世襲制が大半ですから、子どもに任せて隠居生活も可能でしょうけど・・・・だけど、お坊さんが仕事をしていない姿を檀家の人に見られるとイメージも良くないですね。

大切な仕事のひとつが、葬儀・法要の際の読経です。
同じ能力の僧侶であれば、若いよりも年寄りのほうが喜ばれるという現実があります。
高齢で亡くなった人の親族には高齢者が多いですから・・・

お寺にないものといえば定年制!!さらには、転勤とか職種の変更もありません。
多くのお寺が系列化されている場合、忙しい時にはお手伝いのお坊さんを呼んだり、手伝いにいく事もあります。と言っても、出かけるケースは少ないですね。

サラリーマンの転勤・転職によってスキルアップを目指す!!というような事はできないですね。
モットモ、そんな人も少ないですけど・・・・

少子化や核家族化によってお寺の檀家も減少傾向です。
檀家が減るという事は・・・・お葬式が減る事ですし、お布施などの収入も減ってしまいます。

会社の商品販売拡大の為に、営業するというように、檀家を増やすために営業する事はありません。
無宗教の人が亡くなった際に、お葬式を頼まれた時が檀家獲得のチャンス!!

いくらスキルの高い医者でも、病気になる人がいなければ商売にならないのと同じですね。
医者もお坊さんも「人の不幸」を待っている商売です。

東京をはじめとした都市部では、墓地不足が深刻になっています。
高齢者が増えて亡くなる人が増えても、墓地の数は増えない。
というよりも、どこにでも墓地を作って言い訳ではないですから、限界があります。

知られていないお寺の収入源が、墓地の再分譲です。
檀家が減るという事は、墓地も減るという事です。
管理費が払われなくなった墓地を、更地にして再分譲します。

墓石は石材業者によってリサイクルされたり、敷石になったりと様々な用途があります。
遺骨は、土に還します。(遺骨と言っても月日が経過すると粉状になっていますし、湿気があれば白い塊になっている事も・・・)

都市部では墓地不足でも、地方では人口減少でお墓のニーズも減っていますから、再分譲でも売れるかどうかはわからないですけど・・・・

0 件のコメント:

コメントを投稿